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政務調査視察 2008.07.02〜07.04
21世紀美術館(金沢市)

 ◎金沢21世紀美術館のミッションステートメント
"金沢21世紀美術館は「新しい文化の想像と新たなまちの賑わいの創出」を目的に設立されました。21世紀という大きな歴史の転換点にあたり、新たなまちづくりへの対応が決められています。金沢21世紀美術館はミュージアムとまちとの共生により、新しい金沢の魅力と活力を創出していきます。"

  • 中心市街地活性化策として、建設費113億円を投じて2004年10月にオープン。
  • 入場料は無料。年間入場者数130万人(今月通算500万人を突破)。隣接する兼六園と相乗的に集客効果をあげている。
  • 無料スペース(市民ギャラリー、キッズスタジオ、レクチャーホール等)と有料スペース(展示室等)からなる。訪問した時は有料スペースで、「ロン・ミュエック」展、日比野克彦アートプロジェクト「ホーム→アンド←アウェー」方式 meets NODA [But-a-I]などが行われていた。

 ◎様々な方法でいろんな人や組織を巻き込む活動を行っている。

  • 「アートdeまちあるき」事業
     商店街と相互にサービス券を提供し合う
  • 友の会
     個人会員組織
  • サステイン・メンバー
     法人会員。年会費5万円。ニュースレター、主催展覧会カタログ等に社名掲載などの特典。
  • 小学4年生カリキュラムへの見学の組み込み
  • リンクパス
     地中美術館、森美術館の、現在日本で注目を集めている3美術館が、互いの美術館の特性を生かしながら連携を図っている
  • アートバス
     金沢21世紀美術館に来館する団体の送迎用として無料で運行
  • アートプラットホーム2008(10月4日(土) 〜 12月7日(日))
     金沢21世紀美術館が金沢の街を舞台に行う、プロジェクト型の展覧会。公園や商店街、街中の空き家などを活動の場に、約20名のアーティストが形式にとらわれない作品を展開。多くの人が参加するワークショップが行われ、また街中でたくさんの展覧会が開かれる

市民芸術村(金沢市)

◎設置目的:文化の創造を担う若者たちが相集い、新たな市民芸術の創造活動を行い、市民が気軽に演劇・音楽・舞踊・美術活動などの練習・製作・研修および成果発表をする場として利用することにより、市民文化の充実向上と豊かな地域文化の醸成を図る

◎特色:

  1. 旧紡績会社倉庫群を市民の「記憶の保存」として残すとともに文化・芸術活動の場として再生する
  2. 「市民が主役」を施設運営の基本とする
  3. 全国の公立文化施設で初めての「年中無休・24時間」利用できる施設
  4. 利用者の経済的負担の軽減を考えた低料金制度
  5. 公立文化施設の中で初めて「市民ディレクター制度」を導入し、利用者を代表するディレクターとしての民間人を委嘱し、市民芸術村の自主運営の円滑化を図る
  6. 利用者の創作の自由を保障すると共に責任を重視する運営方法を取り入れる
◎主な施設:
マルチ工房、ドラマ工房、ミュージック工房、アート工房、里山の家、研修等、オープンスペース、パフォーミングスクエア、カフェレストラン

金沢職人大学校(金沢市)

◎設置目的:金沢に残る伝統的で高度な職人の技の伝承と人材の育成と行うとともに、資料の収集、調査および公開を図ることにより、文化財の修復等を通じ、匠の技への高い社会的評価と一般の理解と関心を深めること

◎研修概要:

  • 研修生定員
    本科50名(石工科5名、瓦科5名、左官科5名、造園科5名、大工科10名、畳科5名、建具科5名、板金科5名、表具科5名)
    修復専攻科50名
  • 修学年限:3年間
  • 研修時間:原則として月4回、主として夜間(19:00〜21:00)
  • 入学資格:
    [本科]基本的技能を習得している者で満30〜50歳くらいの者の内、継続して自主的に研修するいよくのある者
    [修復専攻科]本科修了生及び本科講師で継続して自主的に研修する意欲のある者
  • 学費:無料(但し体験講座等にかかわる費用の一部は個人負担)
 

ライトレール(富山市)

◎JR富山港線を路面電車化の経緯:平成26年に開通を予定される新幹線整備とあわせ、在来線の高架化を進める上で、利用者の減少に歯止めのかからない富山港線を高架化するかどうか議論された。「既存線の高架化」「新規路面電車化」「バス代替による既存線の廃止」案を設定し、比較を行った結果、社会的便益は路面電車化案が最大となった。
 この結果をふまえ、鉄道を単に高架化するより、これを機会に公共交通の質を高め、コンパクトなまちづくりを進めるうえでも有効な路面電車化を採用することとなった。
◎主な経緯   平成15年 5月  市長が市議会で路面電車化を制式発表
7月  富山港線路面電車化検討委員会を設置する
平成16年 3月  市議会で路面電車化の予算案承認される
4月  第三セクターの設立
5月  JR西日本との基本協定
8月  鉄道事業の許可及び軌道事業の特許の申請
11月  鉄道事業の許可及び軌道事業の特許取得

 
工事施工認可申請
平成17年 2月  工事施工認可取得 工事着手
平成18年4月29日5月  開業
◎概要
  • 公設民営方式による[公共(富山市)は施設の維持・修繕・改良などの費用を支援し、富山ライトレール株式会社は、運営に責任を持ち、利用者に快適で安全なサービスを提供する]
  • 延長7.6Km、建設費58億、名称はPORTRAM
  • 運賃:全区間大人200円、小人100円、ICカード「passca」導入
  • 駐車場、駐輪場をそれぞれ3箇所整備
  • 停留所から2系統のフィーダーバスを運行
  • JR富山港線では1時間に1本の運行で利用者数2,200人/日だったが、平均1時間に4本運行させた結果、利用者数は5,000人/日となっている。計画では3,400人/日

中越地震からの教訓(小千谷市)

◎中越地震の発生状況
  • 平成16年10月23日17:56 震度7(マグニチュード6.8)
  • 以後11月10日までに、震度6強3回、6弱1回、5強8回、5弱5回
  • 被害状況
    死亡19人、負傷者785人(重症120人、継承665人)
    家屋被害:全壊622棟、一部損壊7,514棟、無被害7棟
    孤立地区:21地区、431世帯(10月29日に解消)
    避難所:136箇所に29,243人(12月20日をもって解消)
    救援食料:ピーク時配食数42,680食
◎この地震から得た教訓
  • 防災訓練を全市規模で実施
  • 市民へのPRを行うため防災の日などの設定
  • 災害時の行政の対応には、限界があることをPR
  • コミュニティを大切に
  • ライフラインは2系統に
  • 耐震性の住宅の促進
  • 罹災証明、生活再建支援の確立と研修
  • 復興計画の早期確立
  • 業界等との防災協定の締結
    など
◎中越大震災ネットワークおぢや:災害対応経験を通して得られた知恵の蓄積と共有化、行政の広域応援を充実させるためのネットワーク

りゅーとぴあ市民芸術文化会館(新潟市)

 新潟市中心部には、県民会館、新潟市音楽文化会館、公会堂があったが、ホールの絶対数が不足しており、この解消のために公会堂を取り壊しその跡地に平成7年着工、平成10年10月に「りゅーとぴあ」が開館した。新潟市の中心、中央区の信濃川のほとりに位置し、音楽、演劇、舞踊、能楽など舞台芸術の拠点として、コンサートホール、劇場、能楽堂の3つのホールとギャラリー、音楽用・演劇舞踊用の2つのスタジオ、8つの練習室などを有する。
 百万都市の施設として、世界に誇ることができる建設を目指した。本体建設費は180億、周辺整備を含めると304億を投じた。新潟の代名詞「柳都」と「ユートピア(理想郷)」を結びつけて「りゅーとぴあ」と付けられた。運営は指定管理者である財団法人新潟市芸術文化振興財団が行い、市民の文化活動の支援、質の高い専門性に富んだ芸術の鑑賞機会の提供などを目指す。
◎コンサートホール
  • 固定席1,884席、車椅子席6席(最大2,000人収容)のアリーナ型ホール
  • 国内最大級のパイプオルガンを有する
  • 全ての椅子の座席部分内に音響シャッターが組みこまれている。人間の身体は音を吸うため、残響時間が満席時には短くなり、空席時に長くならないようにする工夫。椅子に座っているときにシャッターが閉じられ、誰も座っていないときにはシャッターが開く仕組み。
  • 稼働率83.3%
◎劇場
  • 固定席868席、車椅子席5席(最大903人収容)
  • 演劇をはじめ、オペラ・ミュージカル・歌舞伎・舞踊などのさまざまな用途に適合する広い舞台と舞台設備を装備。可動のプロセニアムアーチ(舞台と客席を区切っているアーチ)、大小の迫り、すっぽん付きの本花道などにより多彩な舞台空間を演出可能。客席は大きな勾配により良好な視野を確保し、3層のバルコニーも有する。
  • 稼働率75%
◎能楽堂
  • 固定席382席、車椅子席5席(最大387人収容)
  • 舞台正面の鏡板を外すことにより中庭が見え、野外の雰囲気を出すことも可能。楽屋は水屋を備えた正式な茶室として「茶会」に利用することもできる。
  • 稼働率51.6%

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