☆公共施設等整備基金条例
【1回目質疑】
第3条には「基金の額」として、「基金として積み立てる額は、予算に定める額とする」としている。積立額は何を根拠として決定するのか伺う。
【答弁要旨】
平成29年3月に策定した「豊橋市公共施設等総合管理方針」において、本市の公共施設の維持・更新費用は、過去5年間の年平均と比較し、平成47年度までは約45億円、48年度以降は約103億円増加すると見込まれています。
そして、維持・更新費用の増加抑制と財源の確保に向け、既存施設の複合化や集約化の推進や計画的な建替えの実施、歳入確保と歳出削減の取組みを複合的に実施することとしています。
公共施設等整備基金は、確保した財源を将来に向けて確実に蓄えていくために、公共施設の維持更新に使途を限定して造成するものです。
基金の積立額については、市有土地の売却収入と使用料等の改定に伴う減価償却費相当分を基本に考えていますが、基金規模を拡大し、さらに計画的に積み立てる必要があります。そのため、一般財源を確保し、積立額を上乗せしていくこととしています。
この金額は、財政状況を勘案する中で、予算編成を経て計上することとなりますが、将来に向けた基金残高の確保のために、31年度以降もこの額を確保していけるよう努めていきたいと考えています。
【2回目質疑】
基金積立額の根拠について、説明していただいた。金額については、予算の部分で改めて確認させていただく。
次に、近年、財政調整基金が減少傾向にあることが危惧されている。公共施設等整備基金の設置が及ぼす財政調整基金への影響をどのように考えるか、認識を伺う。
【答弁要旨】
財政調整基金については、年度間の財源調整を行うとともに、災害や臨時的な建設事業の経費などに柔軟かつ機動的に対応し、持続的に安定した財政運営を図る役割を持つものです。
一方、将来における公共施設等の維持・更新費用の増大に備え、「公共施設等整備基金」を設置し、あらかじめ、資金を積み立てていくことも重要であると考えています。
このようにいずれも重要と考えておりますので、公共施設等整備基金の積み立てにより、財政調整基金が減少することがないよう、引き続き、歳出抑制と財源確保にしっかり努めていきたいと考えています。
【3回目質疑】
財政調整基金に影響しないように、歳出抑制と財源確保に努めるとのことだった。
次に、第6条には「繰替運用等」の規定がある。繰替運用により、第4条に規定する「最も確実かつ有利な方法より保管しなければならない」ということに支障となることが危惧される。この基金の運用益を確保するためにどのような方法を考えているのか、認識を伺う。
【答弁要旨】
基金に属する現金については、「最も確実かつ有利な方法で保管する」ため、定期預金や有価証券の形で運用を行い、運用の果実を基金に積立てることを基本としています。
しかし、歳計現金に一時的な不足が見込まれる場合などにおいて、金融機関からの一時資金借入や借入事務の負担を考慮し、豊橋市全体として有利と考えられるときは基金からの繰替運用を実施することとなります。
基金の運用は、「公金管理指針」(平成23年4月1日)に基づき、長期の運用について公金管理検討会議(会長:会計管理者)で基準を定め運用しており、公共施設等整備基金が早期の取り崩しを想定しているものでないことを踏まえながら、市にとって最も有利となるよう運用していきたいと考えています。
なお、歳計現金への繰替運用を行う際も、市は定期預金の「預入期間平均年利率」に基づき運用利息を支払うこととしています。
【まとめ】
歳計現金への繰替運用を行う際には、基金に利息を支払うことで運用益は確保するとのことだった。基金ができるだけ長期の運用ができるように、確実な資金計画の遂行を期待する。
☆公共施設等整備基金
【1回目質疑】
公共施設等整備基金条例に関する質疑で、積立額の根拠について伺った。30年度予算では、300,100千円となっている。予算金額設定の考え方と、財源について伺う。
【答弁要旨】
新年度の基金積立の予算額は、先ほど答弁した考え方に基づき
- 市有土地の売却収入を財源として 1億9千1百万円
- 使用料等の改定に伴う減価償却費相当分として 9百万円
- 過去5年(平成24〜28年度)における財政調整基金繰入額平均額の5%相当分として一般財源から1億円
- 基金運用利子として 10万円
合計で、新年度は3億10万円を予算計上しています。
【まとめ】
条例に関する答弁では、「31年度以降もこの額を確保していけるよう努める」とのことだった。「歳出抑制と財源確保にしっかり努める」ということも言われた。
30年度予算では、約3億円の積立額の財源の内、土地の売却収入が1.9億円と多くの部分を占めている。土地の売却収入が今後そんなに続くとは思われないので、今後は、歳出抑制と財源確保による部分が増えることになると思う。
また、30年度予算の積立額の内訳の内、財政調整基金繰入額過去5年の平均額の5%相当分である1億円についても、財源は一般財源からという説明のみであり、歳出抑制と財源確保によることになると思う。これらができなければ、財政調整基金に影響が及ぶと思われる。
積極的な行財政改革の推進を期待する。
☆財政管理費の委託料
【1回目質疑】
先日の一般質問の中の答弁で、「財務諸表の分析については、新年度において監査法人と財務諸表作成・活用支援の業務委託を結ぶ」という趣旨のことを言われた。
監査法人の業務委託はこの委託費の中で行われることになると思う。因みに、平成29年度予算額は3,800千円であり、30年度予算額は1,800千円となっている。予算額減少の理由及び、財務諸表活用支援に対して、この内のいくらを見込んでいるのか、について伺う。
【答弁要旨】
新基準での財務諸表作成にあたり、平成27年度から監査法人と委託契約を結び、支援を受けてきました。
今年度は、初めて新基準で財務諸表を作成する年であり、新たに整備した固定資産台帳の関係も含め多岐の項目に渡り指導や助言を受けているところです。
来年度は、主に分析や活用について支援を受ける予定ですが、業務量は今年度と比較すれば減少する見込みであるため、予算額も減少しているものです。
なお、財政管理費の委託料については、全て財務諸表の活用支援に係るものでございます。
【2回目質疑】
予算額が減少した理由と、1,800千円は全て財務諸表の活用支援に係るものであることは理解した。
そこで次に、財務諸表活用支援の具体的内容について伺う。
【答弁要旨】
今後は、他都市や経年の比較による財務分析を行うとともに、作成した財務諸表を有効に活用していくことが重要だと考えています。
来年度予定している財務諸表の活用支援の内容については、活用方策の一つとして考えられるセグメント分析の実施方法や分析結果をどう予算編成に活かすのかなどについて、専門的立場から本市の状況を踏まえた助言を受けるものです。
【まとめ】
財務諸表活用支援の具体的内容についてはわかった。成果に期待する。
☆とよはし2040構想の策定
【1回目質疑】
平成30年度の組織機構改革では、地方創生推進室を未来創生戦略室に名称変更している。予算概要説明資料P.19の最下段には◎で「シンクタンク機能の新設」として、このことの説明が行われており、「将来を見据えた政策を立案できる体制強化のためのシンクタンク機能」を持つことになるとしている。2040構想と非常に関連が深いと思われるが、この予算は政策企画課の担当となっている。
なぜ、未来創成戦略室が担当とならないのか、また、検討の過程で議会の意見を聞く考えの有無について、伺う。
【答弁要旨】
「とよはし2040構想」が未来創成戦略室の担当とならない理由については、未来創成戦略室は、とりわけAIやキャッシュレスといった社会情勢の変化による部局横断的な新たな課題対応などについての具体的な政策立案を行う部署であるのに対し、政策企画課は、様々な施策について他部局と調整を行い各種計画に反映する部署であること、また、本構想は次期総合計画の策定につながるものにしたいと考えていることから、総合計画を所管する政策企画課がその事務を担っていきます。
また、検討過程で議会の意見を聞くことについては、本構想が未来の豊橋のあるべき姿を想像していくという趣旨であることから、議員に限らず市民のみなさまの意見を聞くことも重要であると認識しているところです。
【まとめ】
議員や市民の意見を聞くことも重要という認識などを確認しました。
☆豊橋ほっとメール
【1回目質疑】
豊橋ほっとメールについてはここに記載はないが、この事業費の中で行われるとのことであり、豊橋ほっとメールについて伺う。
豊橋ほっとメールは、日本語、英語、ポルトガル語、中国語(ピンイン)、やさしい日本語の5言語で配信している。日本語のわからない外国人にとって、地震、台風などの災害情報が母国語など親しみやすい言語で、タイムリーに配信されるのは大変有意義なものと考える。
まだ、登録数が少ないと聞いているが、新年度どのように普及することを考えているの、その方法について伺う。
【答弁要旨】
外国人の方にほっとメールを登録していただけるように、新年度は、市ホームページへの掲載を継続して実施するほか、外国語版ほっとメールのチラシを作成し、市役所内の外国人の方が多く来庁される窓口や、市内の携帯電話販売店の協力を得ながら、店舗にも配置していく予定です。また、市内ブラジル人学校へもチラシを配布していきたいと考えています。
さらに、多文化共生・国際課や豊橋市国際交流協会と連携し、外国人が参加するイベントや防災訓練等において、チラシを配布するなど、様々な場面でほっとメールの登録を啓発していきたいと考えています。
【2回目質疑】
5年前の予算委員会でポルトガル語の登録数と目標を聞いた時には、当時の登録数は94件とのことだった。現時点の登録数は約300件程度と聞いている。少ないし、増え方も遅い。
先日、ある外国人の方に豊橋ほっとメールの話をしたところ、登録したいというので、市の外国語版ホームページから登録できることを伝えた。彼はその場で登録をし始めた。ところが、途中で言語選択などの段階では、日本語の説明になってしまった。つまり、日本語のわかる人がついていないと登録が完結しないことになっている。
そもそも、空メール用のQRコードにたどり着くのに、3回もクリックしないとならない。まことにわかりにくいことになっている。豊橋ほっとメールをもっと活用してもらうためには、わかりやすく、日本語のわかる人がついていなくても登録できるようにすべきと考えるが、認識を伺う。
【答弁要旨】
委員ご指摘のとおり、市の外国語版ホームページのトップ画面から、ほっとメールの登録方法が掲載されているページへの移動や、登録途中に日本語の説明が表示されるなど、外国人の方が登録を行うには、わかりにくい状況があるということは認識しています。
そこで、ほっとメールの登録方法が現在よりもわかりやすく、シンプルに行えるように、ホームページの掲載場所や登録方法を見直し、登録時に表示される説明を日本語から外国語へ変更するなど、検討していきたいと考えています。
【まとめ】
日本語のわからない外国人にとっては、地震や台風の情報は極めて乏しい。そんな中でほっとメールはとてもありがたいものである。それがこの程度の登録状況にあるのは、大変残念に思う。日本語での登録についても、わかりにくい。市のホームページ、日本語版、外国語版ともに、トップページにリンクのアイコンがあるのがわかりやすいと思う。
早急な対応を期待する。
☆東三河広域連合介護保険事業負担金
【1回目質疑】
平成26年7月に行われた東三河広域連合特別調査委員会で、介護保険が東三河広域連合に移管されることによる豊橋市の経費の増減見込み額として、10年間で1,262,110千円の減少になるという説明が行われている。
平成29年度予算における、介護保険事業に係る一般会計の負担額としては、介護保険特別会計繰出金3,533,000千円が計上されていた。あらかじめ伺ったところ、この中には財源として国庫負担金等が含まれており、それを除くと、一般財源負担額は3,508,376千円であるとのことだった。
平成30年度予算では、特別会計への繰り出し金に代わって、p.177に示されているように東三河広域連合介護保険事業負担金3,506,107千円が計上されている。その下に9.東三河広域連合介護保険事業拠出金2,598,700千円が記載されているが、これはp.81に介護保険特別会計繰越金としてあるように介護保険特別会計から同額の繰り入れがあるので、実質的には一般財源への負担にはならない。
そして、30年度についても一般財源負担額を計算すると、豊橋市事務費等286,961千円が加わり、そこから国庫負担金等分を除くと3,671,639千円であるとのことだった。
29年度と30年度を比較すると、介護保険事業が東三河広域連合に移管されたことにより、一般会計の一般財源負担額は減少するのではなく、163,263千円の増加になるように見える。このことの要因と今後の見通しについて伺う。
【答弁要旨】
東三河広域連合負担金について、高齢者人口の伸びなどによる介護給付費分と地域支援事業分の増加が一般財源ベースで2億2,576千円、事務費については、同様に6,250万3千円の減額となります。
今後の見通しについては、職員の減員による効果が継続的に続くことや、数年おきに訪れる制度改正等に伴う介護保険システムの改修や事業計画策定経費のほか、事務の効率化による事務費の縮減などの効果がさらに期待できるものと考えています。
【まとめ】
介護保険事業を東三河広域連合に移管することについては、全体最適という観点ばかりでなく、豊橋市にとっての、あるいは豊橋市民にとっての費用・便益が、想定されたものになっているかの検証を逐次行い、そうでない場合には早急に是正するなどの対応をしていただくことが必要だと考える。介護保険事業の広域連合への移管について、成果を確実なものにするための対応を期待する。
☆次世代農業人材育成のための環境整備
【1回目質疑】
あらかじめ伺ったところ、この事業は今年4月に開設される愛知大学地域政策学部食農環境コースで予定される「食農環境演習」について、この演習を通じた地域共創型の学びを実現するための環境整備をするものであるとのことだった。
農業先進地である当地域に農業関連の高等教育機関ができることは、歓迎すべきことであり、行政がそこに積極的に協力していくことは必要なことと考える。
そこで、地元の大学に農業関連コースができるということなので、それを活かすためには、今後、次世代農業人材の育成のためにどのような方策が考えられるのかということについても、検討して行くべきではないかと考えるが、このことについての認識を伺う。
【答弁要旨】
愛知大学が新設する「食農環境コース」では、「地域農業政策論」をはじめとする各種講義の他、実践的な学習の場となる「食農環境演習」などもカリキュラムとして用意されています。こうした現場での体験を通じ、本市農業をはじめ農業関連企業の有する優れた技術を学び、その魅力を肌で感じてもらうことが、この地域に適した農業人材を育成し、地域に根差した人材の確保へと繋がるものと考えています。
本年度、このような愛知大学の取り組みを支援するとともに、次世代の農業人材育成に向けた検討を行うため、市内3大学をはじめ、JA、農業関連企業、農家、農業高校、行政などで組織するワーキングを立ち上げました。
今後は、このワーキングメンバーの有する知識や経験を最大限活用することで、学生たちの学びを支援するとともに、本市農業の担い手となる人材育成に向けた具体的な方策について活発に議論していきたいと思います。
【まとめ】
ワーキング・グループを作り、本市農業の担い手となる人材育成に向けた具体的な方策について議論していくとのことだった。
本市農業の魅力を知ってもらうことはまず、出発点として重要だと思うが、有用な人材になってもらうことが重要であり、そのためには、本市農業の課題やその対応策をともに考えてもらう機会を作ることも検討テーマとすることも考えていただきたい。
☆企業誘致活動の推進
【1回目質疑】
このことについては、予算概要説明資料のp.48に明細が示されている。この中に東三河5市連携による企業誘致活動の実施があげられている。
まず、なぜ東三河8市町村ではなく、東三河5市なのか、その理由と5市連携の意義を伺う。
【答弁要旨】
東三河の5市は、地勢的あるいは立地条件において共通性が高いことが理由です。また、連携して取り組むことで効果が見込まれるため、平成21年度に東三河5市企業誘致活動を行ってきたものです。
次に5市連携の意義ですが、地域内の全ての工業団地を提案することにより、企業により多くの選択肢を示し、地域内への誘致を促すことが可能となります。また港やインターチェンジといった甲虫インフラや都市機能など、地域資源を共有した効果的なPRができる利点があります。さらに5市が連携してPR活動を行うことにより、市単独の場合と比べて多くのPR機会が創出されます。
誘致の結果、東三河地域への企業立地が実現した場合、立地した自治体のほか、周辺地域にも経済波及効果が生まれ、地域全体の活性化に資するものと考えています。
【2回目質疑】
企業誘致活動にあたって重要なことは、進出企業にとって当地域がどれほどの利益をもたらすことができるかを明確にアピールできることが重要であると考える。しかも、それは他地域に比べて大きな競争力を持つものであることが求められる。
そういう意味で、企業誘致におけるこの5市の大きな競争力をどのように考えているのかということについて、認識を伺う。
【答弁要旨】
本地域の魅力は、日本の中央に位置し、道路、鉄道、空港などの交通アクセスに優れ、国際的な自動車港湾である三河港を要するなど、日本有数の物流拠点となっている点です。産業においては、製造品出荷額が日本一の愛知県の中で、ニッチな分野で高いシェアを誇る企業が多く立地するなど、ものづくり産業の厚い集積があります。また、豊橋技術科学大学や潟Tイエンス・クリエイトがあり、産学官連携による技術開発に適した環境があります。その他にも、豊かな自然や歴史、食文化など、暮らしやすさも魅力です。
こうした他地域にはない魅力が本地域の大きな競争力だと考えていますので、進出企業にわかりやすい形で伝わるよう、これまで以上にPR方法等を工夫しながら、5市が一体となって優良企業の誘致に取り組んでいきます。
【まとめ】
本地域には、交通アクセスに優れるなどの特徴があり、それらを進出を考える企業にわかりやすい形で伝わるよう、工夫していくとのことだった。
分かりやすいということは大切であり、そういう意味では、誘致する対象を明確にしていくということも必要だと考える。つまり、どのような産業の集積を図っていくのか、ビジョンが必要なのではないか? その上で、その産業に必要なインフラの強化を図ることで、コア・コンピタンスとなっていくのだと考える。こういったことについても検討を進めていただくことを期待する。
☆財務諸表の活用
【1回目質疑】
統一的基準による新公会計の整備にあたって、総務省は「予算編成等に積極的に活用されるよう特段のご配慮をお願いします」と通知の中で示している。
本市では昨年の9月に平成28年度決算について新公会計制度による財務諸表の作成を行っているが、30年度予算作成にあたり、どのようにこの財務諸表を活用したのかについて伺う。
【答弁要旨】
平成30年度予算では、公共施設の使用料の見直しを歳入予算に反映させるとともに、歳出予算においては新たな公共施設等整備基金への積立金を計上しています。
これら、見直し後の使用料や新たな基金の積立金については、算出の基礎として減価償却費を用いています。
このことは、統一的基準による財務諸表の作成にあたり、各施設、各資産ごとの減価償却費を算出したことで可能になったものであり、新基準での財務諸表の作成初年度である今年度は、この点において予算編成へ活用を図りました。
【まとめ】
公共施設等整備基金の積立額の設定において活用したとのことだった。
28年度の財務諸表で明らかになったことは、何度も申し上げて恐縮だが、純資産が大幅に減少したということである。30年度予算でこの純資産の変動額について、少しでも減少幅を小さくすることを考えなければならない。
そういう意味で、企業会計で行っているように予定財務諸表の作成が重要だと考える。年度終了後でないとどうなるかわからないということでは、タイムリーな対応ができないということにもなり兼ねない。いろいろ難しいことはあると思うが、できるだけ近い将来に予定財務諸表の作成をしていただくことを期待する。
☆バイオマス利活用センターの通年稼働
【1回目質疑】
平成30 年度の予定損益計算書では、当年度純損失は69,416 千円と29 年度の純損失149,559 千円から80,143 千円の改善となり、また28 年度の純損失299,851 千円との比較では230,435 千円の損益改善となっている。これにはバイオマス利活用センターの通年の供用開始による効果が含まれているものと思われる。
バイオマス利活用センターが通年稼働することとなる平成30 年度においては、どのような部分で損益改善に影響を及ぼしているのか、内容と金額について伺う。
【答弁要旨】
バイオマス利活用センターが通年稼働することに伴う影響について、供用開始前の平成28年度との比較をもとに、予定損益計算書でご説明しますと、支出では、新たにサービス購入費など、営業費用の処理場費と減価償却費、営業外費用の支払利息などで約6億6400万円余が必要となりますが、既存の汚泥処理施設の運転に要した△5億9,800万円余が不要となることから、差し引きでは支出合計で6,600万円余の増加となります。
一方、収入では、営業収益の負担金と営業外収益の他会計負担金及び長期前受金戻入れで4億4,300万円余が増加します。
これにより、収支差引は3億7,700万円程度改善するものです。
【2回目質疑】
バイオマス利活用施設の通年稼働による改善効果額は、+377百万円とのことだったが、1回目で示したように、実際の改善額は28年度予算に対して230,435 千円となっている。
約2億円の差がある。その他の要因で約2億円の損益悪化が生じていると思われるが、この2億円をどのように分析しているのかについて、伺う。
【答弁要旨】
平成28年度までは、ひと月に20立米までの生活上基本となる排水量について使用料負担の軽減を図るため、汚水にかかる企業債の支払い利息の一部の財源として一般会計から生活排水負担軽減措置補助金を繰り入れており、28年度予算では125百万円を計上していたところですが、バイオマス利活用センターによる経営改善効果も見込まれることから、29年度よりこの繰入を行っていません。
以上が主な要因であると分析しているところです。
【まとめ】
バイオマス利活用センターの稼働により20年間で120億円のコスト削減ができるとのことだった。この内、40億円については一般会計で資源化センターの焼却炉の更新で規模の縮小により生じることになると言われており、今後、それに向けての検討が進むことになると思われる。下水道事業では80億円のコスト削減ができると言われている。確実に実現できるように進めていただくことを期待する。
☆既存特定飲食提供施設件数
【1回目質疑】
陳情番号7番「受動喫煙防止対策における小規模飲食店の事業継続に必要な措置を求める陳情」について。
この陳情の中では、小規模飲食店においては、スペースの問題や経済的余力の問題があり、喫煙室を作ることが難しいということが言われている。
この陳情の前段では、健康増進法の改正について触れられている。厚生労働省のホームページに掲載された、平成30年3月9日に閣議決定された健康増進法の一部を改正する法律案概要によれば、「多数の者が利用する施設等における喫煙の禁止等」については、別に法律で定める日までの間の経過措置が含まれている。
その内容は既存特定飲食提供施設(個人または中小企業{資本金又は出資の総額5,000万円以下}でありかつ、客席面積100平米以下の飲食店については、標識の掲示により喫煙可とするというもの。
そこで、本市における既存特定飲食提供施設件数が全飲食店件数に占める割合をどの程度と把握しているのか、ということについて現況の確認をさせていただきたい。
【答弁要旨】
平成30年1月31日に国が示した改正案における、既存特定飲食提供施設につきまして、資本金または出資の総額での施設数については、その資料を持ち合わせておりませんが、市内飲食店の内、客席面積100平米以下の飲食店が占める割合は約84%と推計しております。
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