2015年12月21日(月) 環境経済委員会
青字は答弁
質問テーマ [豊橋市産業戦略プラン(案)について]

豊橋市産業戦略プラン(案)について

  1. 雇用増加数について
     先日策定された豊橋市人口ビジョンでは、生産年齢人口について、平成27年度234,200人が平成32年度に228,800人まで減少すると見込んでいる。5,400人の減少ということになるが、この産業戦略プランでは雇用増加数を2,500人増加することを目標にしている。
     このことを単純に計算すると失業率が3%以上下がるということになると思うが、そういうことになり得るのか、果たしてそれで企業が必要とする人材を確保できるのか、などについて認識を伺う。

    【答弁要旨】
     完全失業率は、15歳以上の働く意欲のある人の内、仕事を探しても仕事に就くことができない人の割合であり、生産年齢人口は15歳以上65歳未満の年齢の人で、働く意志の有無を加味したものではありません。また、指標とした雇用増加数についてはその年度において、雇用保険に加入した者と、雇用保険を喪失した者の差で、単年度の増加数を示したものであることから、その増減が必ずしも完全失業率と連動するものではありません。
     またこの指標は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の活力あるしごとづくり戦略においても、雇用の確保という大きい視点から基本目標に設定していますが、生産年齢人口が減少する中にあっても、重点プロジェクトに掲げた様々な施策を確実に実行することが、雇用の創出や就業の促進、ひいては企業の人材確保につながるものと考えています。

    【2回目質疑】
     単純に3%以上の失業率減になるということではないというご説明をいただいた。因みに、失業率については豊橋市としてのデータはないようだが、愛知県の26年度の失業率は2.6%となっている。
     近年、医療や介護の現場ではこのような状況の下で大変深刻な人手不足が生じており、この計画を推進することで医療や介護現場の人出不足は一層厳しいものになることが考えられる。
     このことを考えると、他地域からの若い世代の転入を進めることに相当力を入れていくことを考えなくてはならないのではないか。P.15 の人材確保プロジェクトでは、UJIターン促進事業の支援件数が累計で250人となっており、少なすぎるのではないかと感じる。もっと積極的に若い世代の転入を促す施策が必要と考えるが、認識を伺う。

    【答弁要旨】
     国立社会保障・人口問題研究所が平成23年に実施した人口移動調査によりますと出生県へUターンした人の割合は、全国平均で13.3%、愛知・岐阜・三重の中京圏ブロック平均では11.7%と報告されています。
     指標としたUIJターン促進事業の支援件数は、首都圏大学からのUターンの割合を約2割と想定し算出したものであり、目標値としては高く設定したものと考えております。
     また、若い世代の転入を促すためには、若者を受け入れる受け皿となる、働きたいと思えるような企業が多くあることが必要であります。そうしたことから、新産業の創出支援や企業誘致活動などの取組みを推進してまいりますが、UIJターン促進事業以外の取組みについても、毎年度行う事業実施後の事業の評価、効果の検証を踏まえる中で、新たな施策の必要性について検討してまいりたいと考えております。

    【3回目質疑】
     UIJターン促進事業の支援件数の目標値は、首都圏大学からのUターンの割合を約2割と想定したものであり、現状から比べて高い目標であるとのことだった。累計で250人となっており、単年では50人ということになる。
     しかし、これだけでは人出不足を補うには全く不十分な人数にしかなっていない。そこで、UIJターン促進事業と言いながら、Uターンの数値しか示していないのはなぜかという疑問がわく。JターンやIターンについても目標を定めて、積極的な施策を立てるべきと考えるが、認識を伺う。

    【答弁要旨】
     UIJターン促進事業は首都圏からIターン、Jターンによる豊橋市への就職についても対象としますが、人数的にはそうしたデータ等がないことから、想定が難しいのですが、まずは学生等に本市について知っていただくことが必要であります。
     そこで、本市企業が積極的に合同企業説明会へ出展し、PRしていただくことが重要であり、また、本市をより知っていただくために、行政としても首都圏活動センターなどと連携を図りながら、シティプロモーションを展開し、子育てなど快適で暮らしやすいまちをPRしていきたいと考えています。 いずれにしても、本市の魅力を積極的に情報発信することで、地域産業の未来を担う人材の確保に努めてまいります。

    【まとめ】
     合同企業説明会に積極的に出展・PRしていただくというが、問題はそれをどれほど多くの学生さんが聞いてくれるかにある。その方策については、今後、しっかり研究していただくことを期待する。
     既に、本市においては医療・介護の現場での人で不足は大きな問題になっている。一方、高齢化社会における行政コストの上昇に見合った税収を確保するには、産業振興はどうしても必要なことである。
     このジレンマを解決するには他地域からの人材転入を促進することが必要であり、国も地方創生ということで首都圏から地方への人の流れを促進しようとしている。Uターンばかりでなく、Jターン、Iターンを活性化することを考えなければならない。シティプロモーションのあり方という面からも検討していただくことを期待する。

  2. 産業戦略の全体目標について
     平成32年度における目標として、4つの項目について目指す値が示されている。
     基本理念の説明にあるように産業戦略プラン策定により目指すものは、働く場所を増やすことであり、地域経済活性化による市民生活の豊かさの向上ということであると思う。そういう意味で、目標1.として雇用増加数を掲げることの意味は理解できる。
     しかし、地域経済活性化による市民生活の豊かさの向上ということに関する目標が示されていないことは理解しにくい。地域経済活性化による市民生活の豊かさの向上に不可欠の要素は税収の増加ということになるのではないか。なぜ、全体目標に税収の目標値を定めなかったのか、考え方を伺う。

    【答弁要旨】
     産業戦略プランに掲げる重点プロジェクトをはじめとした様々な施策に取り組み、雇用の確保や事業者の経営力強化を目指します。これにより、事業者の経済活動が活発になり、その結果として税収が増加し、市民サービスの向上につながってくるものと考えています。このため、税収の増加を意識しながら施策に取り組むことは、重要であると考えていますが、今回のプランでは「働く場所を増やし、地域経済を活性化させる」ということを全体の指標として掲げ、結果として、税収の増加が生まれてくるものであることから、産業戦略プランの指標としては、採用しなかったものです。

    【2回目質疑】
     税収の増加ということは、本日午後に行われる総務委員会で調査研究される、行財政改革プランにも大きく関わると考えられる。行財政改革プランの基礎データとして、税収の増加を目標としてどの程度にすべきと示したのか、について伺う。

    【答弁要旨】
     行財政改革プランの税収については、主として国の指針に基づき、平成26年度から32年度までで21億円の増加分を見込んでいると聞いています。
     税収増の要因として、産業振興施策以外にも様々な要因があり、個々の具体的な施策が生み出すそれぞれの税収への影響全般については、増加分の算定が困難ではありますが、まち・ひと・しごと創生総合戦略を踏まえたものであると考えています。

    【3回目質疑】
     行財政改革の実現のためには、歳入、歳出の両面での改革・改善が必要である。行財政改革プランでは主に歳出の縮減に係る施策が示されているが、歳入に関する施策は記載されないと考えられる。
     歳入の確保に関する施策は産業戦略プランで行わなければならないと考えるが、市税収入増加額21億円はこれらの全体目標を達成することにより実現可能であるのか、行財政改革プランとの整合性の観点から伺う。

    【答弁要旨】
     市税収入増加額21億円は産業戦略プランの全体目標を達成することで実現可能かどうかについてです。
     産業振興で市税収入を21億円増加させることは、大きな目標ですが、産業振興は税収増加の大きな要因と考えておりますので、産業戦略プランの全体目標を達成することで、税収増加が実現できるよう、重点プロジェクトを始めとした様々な施策に全力で取り組んでまいります

    【まとめ】
     答弁にもあったように、産業振興で市税収入を増加させることは大きな目標であり、行財政改革プランの成否にも大きく影響するもの。法人市民税と個人市民税で21億円以上の増加を必ず実現するよう努めていただくことを期待する。

  3. 創業促進プロジェクトについて
     創業しようとする事業者を支援するための環境づくりとして、ワンストップの相談窓口や資金面での支援を行うとしている。これらの取組を選択するに至る経緯の中で、創業者がその事業に成功するために必要であり、かつ不足しがちな資源をどのように考えたことによるものであるのか、認識を伺う。

    【答弁要旨】
     創業には「経営ノウハウ」が必要ですが、取引先の確保や労務管理など多岐にわたっており、創業希望者に不足しがちとなっています。
     創業にあたってのこうした相談を「とよはし創業プラットホーム」においてワンストップで提供し、その中核事業となる創業塾での学びにつなげ、事業の採算性や将来性を高めることで、金融機関の融資実行を引き出すことができます。
     そのため本市では、経営ノウハウを提供するためのとよはし創業プラットホームによるサポートと、それに連動する制度融資や家賃補助など資金面での支援に取り組むことにより、創業しやすい環境を整備するものです。

    【2回目質疑】
     創業者の不足しがちな経営資源については、取引先の確保や労務管理など多岐にわたるとの認識に基づき「とよはし創業プラットホーム」によるサポート、制度融資、家賃補助などを考えているとのことだった。
     創業について、私は企業の設立をイメージしていたが、当局はちょっとしたお店を開くことをイメージしているように感じられる。本市の産業振興に大きな効果を持つものとしては、企業の創業ということに力を注ぐべきではないかと考える。
     企業の創業ということになると、マーケティングや財務戦略に関する知識や経験、あるいは設備投資資金などが必要でありながら、創業者に不足しがちなものになると考える。そういう意味では、マーケティングや財務戦略に関する豊かな経験を持つ人材とのマッチングや、融資ではなく投資をしてくれるベンチャーファンドなどが必要と考える。企業の創業ということに関する支援策の必要性について認識を伺う。

    【答弁要旨】
     一定規模の会社をおこすという意味での企業の創業については、委員ご指摘のとおりサポートしてくれる人材が重要であります。
     とよはし創業プラットホームでは、中小企業診断士や税理士、弁護士など様々な分野に精通する心強い専門家がサポートを行っております。さらに、高度な技能、技術やノウハウを持って退職された方の活用について現在、社会人キャリアアップ連携協議会が、こうした人材の活用の方策を検討しており、とよはし創業プラットホームと連携することも有効であると考えております。
     また、資金の面につきましては、本市制度融資の限度額1,500万円を超える事業規模においては、所要額などに応じて日本政策投資銀行によるバックアップや起業支援ファンドなどをはじめ、様々な支援が用意されておりますことから、こうした制度の周知に引き続き努めてまいります。

    【まとめ】
     とよはし創業プラットホームの他に、社会人キャリアアップ連携協議会によるリタイア人材活用方策を検討しており、これとの連携も考えていくとのことだった。相談に乗ってくれるだけの人ではなく、ともにチャレンジしてくれる人こそが必要だと思う。
     資金面については、日本政策投資銀行の起業支援ファンドなどの支援策の周知に努めるとのことだった。
     更に、人材や資金などについて、起業に際して本市独自の支援策があれば、Iターンとして他地域から本市に来て起業する人が増えるということも期待できる。起業に対して効果的な支援が受けられる町を目指して、今後一層の研究・検討をしていただくことを期待する。

  4. 地域食農産業活性化プロジェクトの畜産クラスターによる畜産農家の収益性向上について
     本市においては、TPPの影響を最も受けることを危惧されているのが畜産業界であると思う。畜産クラスターを形成することにより、外国製品に対してどのような競争力強化ができるのか、期待される効果について伺う。

    【答弁要旨】
     外国製品との価格競争には限界があるなかで、畜産農家の収益性の向上を目指すためには、外国製品との差別化を進め、消費者が価格差以上に魅力を感じる商品を提供することが求められます。
     一般に、消費者が農産物を選ぶ際の選定基準としては、「鮮度の良さ」「品質の良さ」「安全・安心」「ヘルシーさ」といったものがあげられ、これらを担保する安心感から「産地や銘柄」にこだわって購入する消費者も多く存在します。加工品の場合はさらに、商品の「ネーミング」や「パッケージデザイン」までが選定基準となってきており、こうした面で付加価値を高め、外国製品に対する競争力を強化していく必要があります。
     こうした取組みはこれまで、農業団体や流通業者が個々に取り組むことがほとんどでしたが、今年の6月に豊橋地域畜産クラスター協議会が組織されており、今後は、協議会事業として、地域の農家や農業団体、流通・加工・販売業者などが一体となり、共通認識のもとで高収益が他の畜産の実現に取り組むこととしています。
     地域全体で取り組むことで、生産から販売まで一貫した考えのもとで商品開発が可能となるだけでなく、各段階においてコスト面などでスケールメリットを生み出すことにも繋がると考えられ、豊橋産の畜産物としてアピールしていく上でも効果的な活動ができるようになることを期待しています。

    【2回目質疑】
     畜産農家、流通業者、加工業者などが一体となり、新たな付加価値づくりやコスト低減を進めていくという効果を目指すという趣旨の答弁をいただいた。TPPという大きな外部環境変化に適応していくためには、畜産農家個々の取組みに任せるのでなく、関連業界が一体となって対応策を考え、行政が支援していくことが必要であり、畜産クラスターの成果に期待したいと思う。
     ただ、あらかじめお伺いしたところ、現時点ではこの畜産クラスター協議会に加盟している畜産農家はまだ大変少ないということである。畜産クラスターによる効果を地域のできるだけ多くの畜産農家が享受できるようにしてかなければならないが、効果の普及の方策についてどのように考えているかについて認識を伺う。

    【答弁要旨】
     畜産クラスター協議会では、6月の設立以降、地域が一体となって取り組む事業の洗い出しを進めているところであり、現在、いくつかの事業については具体的な検討に入っております。
     今後、クラスター協議会として推進していく様々な事業において、その実施主体となる個々の農家、あるいは農家や業者で組織されたグループについては、クラスター協議会に新たに加入することとなりますが、協議会の会員はその責務として、事業の成果を地域の農家に普及させるよう努めることとなっております。
     クラスター協議会としても、成果のあった取組みを経営モデルとした研修会を開催するなど、個々の農家への普及に主体的に取り組むことで、地域全体に成果を広めていきたいと考えております。

    【まとめ】
     畜産クラスターの成果を、この地域全体の畜産農家に普及していく考えについてはわかった。
     畜産クラスターは農家や農業団体、流通・加工・販売業者などで構成していく、とのことだった。しかし、畜産品の生産に当たっては施設建設、飼料(餌)、医薬品などの業者との関連も深い。TPPの畜産業界への影響は非常に大きいことが予想されるわけであり、これら業界の方々も畜産クラスターに加えるなど、この地域の総力をあげた取り組みとすることを期待する。

  5. 産業集積促進プロジェクトについて
     このプロジェクトでは、産業用地整備、ポートセールス、中核企業の市場拡大の取組などにより、産業基盤の強化を図るとしている。地域間競争が激化する中で成果をあげるためには、本市が企業にとってユニークな魅力を持つことが不可欠と言える。
     主な取組みの中には本社機能や研究開発機能の誘致も掲げているが、そのためにはひときわ強力な魅力が必要と考える。このプロジェクトにより他市と差別化することを可能にするユニークで強力な魅力となり得るのか、認識を伺う。

    【答弁要旨】
     産業集積促進プロジェクトは、企業誘致活動雄推進により、産業集積を目指すこととしています。本社機能や研究開発機能など企業誘致を進めるためには、他市にはない魅力をアピールすることが重要であると認識しています。
     この地域には、豊橋技術科学大学や、大学と企業をコーディネートするサイエンス・クリエイトに加え、優れた技術力により特定の分野で高いシェアを占めるニッチトップ型の企業が多く集積しており、このことは、産学連携や企業同士の連携による技術開発を目指す企業に対してアピールできる点であると考えています。加えて、企業立地の優遇制度では、今年度創設した本社機能進出に活用できるテナントオフィス誘致補助金や既存の企業立地奨励金など全国トップレベルの充実した支援内容となっています。
     また、企業が本社機能を立地する場合、従業員の生活や人材確保といった面からも魅力をアピールする必要があると考えています。
     生活の面では、本市の地理的優位性や魅力ある自然環境や農産物に加え、医療機関や教育機関の充実など、従業員の方が安心して働き、快適に暮らすことのできる生活環境が整っています。
     人材確保については、市内には3つの大学や11の高校があり優秀な人材を確保できること、サイエンス・クリエイトにおいて様々な人材育成の取組を行うなど地域をあげて人材確保・育成のサポート体制を作っています。
     これらの魅力は、本市への進出を考える企業に対して、他市にはないユニークで強力な魅力としてアピールできると考えており、企業誘致活動を推進する際の強力な武器になると認識しています。

    【2回目質疑】
     企業にとっての本市の魅力ということについて、大変多くのことをあげていただいた。しかし、これら好条件がありながら本社機能や研究機能の立地は多くないわけで、新たに何をするかが重要と考える。テナントオフィス誘致補助金を新たに設置したとのことだが、地域間競争が激しい状況の中であり、さらなる新たな魅力向上策が必要ではないかと考える。
     そこで、その一つの方策として、特定の産業分野の拠点とすることを推進するべきではないかと考える。本市の特性にマッチする特定分野の産業に必要な基盤を重点整備し、関連企業の集積を目指していくという考えが必要ではないかと考えるが、認識を伺う。

    【答弁要旨】
     地域の産業集積の状況や産業特性を踏まえた上で、特定分野の産業を重点的に育成することは、地域の強みを活かした産業振興施策として有効と考えております。
     本市の製造業は、輸送機器を始め、プラスチック、鉄鋼、機械、金属、食料品など様々な業種がバランスよく集積しています。この中でも自動車を中心とした輸送機器関連は、最も大きな割合を占め、地域経済のけん引役となっていますが、ニッチな分野で高いシェアを誇る企業がプラスチック、機械、金属など様々な業種で存在しています。本市としましては、特定分野の重点支援よりも、様々な製造業がバランス良く集積するポテンシャルを活かして、異業種連携や各産業の高度化を行ってまいりました。今後もこうした支援を継続してまいりたいと考えております。
     しかしながら、本市には豊橋技術科学大学があり、センサーやロボットなど最先端の研究に取り組んでおり成果も生まれています。将来成長が見込まれる分野の情報収集を行いながら、豊橋技術科学大学の研究成果を有効に活用することは、新産業を創出するための大変有効な手段と考えておりますので、しっかりと取り組んでまいります。

    【まとめ】
     豊橋技術科学大学の研究成果を有効に活用することが新産業創出に大変有効であり、しっかり取り組んでいきたいとのことだった。
     特定の産業分野の蓄積を高めていくことは、地域のプレゼンスをあげることになり首都圏をはじめ全国の企業からも注目される地域になる可能性を高めることになる。まずは、そのために大学で行われる特定分野の研究に集中的な支援をするというということが出発点になると考える。積極的な対応に期待する。

  6. プラン推進のために、3つ目の項目、広域連携の促進について
     東三河広域連合では、新たな広域連携事業の調査検討項目として、広域連合設立当初より広域産業振興の検討を行うとしている。本産業戦略プランとの役割分担をどのように考えるのか、認識を伺う。

    【答弁要旨】
     産業においては、市域を越えた企業活動が活発に行われているため、行政が企業支援などを行っていく上では、広域的な観点をもって、取り組んでいかなければならないと考えています。
     また、取り組みによっては、本市単独で行う方が効果的なものもあれば、東三河や三遠南信といった広域的な連携を活かした方がより効果が上がる取り組みもあり、取り組みの内容によって、連携先を組み合わせていくことが必要であると認識しています。
     現在、広域連合では、そのような連携の可能性を調査・研究していると伺っておりますので、本市としましても、そうした検討の場に積極的に参画し、情報交換を行う中で、広域連合や他自治体とも役割分担しながら、戦略プランの推進に努めてまいりたいと考えています。

    【まとめ】
     東三河広域連合による広域産業振興と本市産業戦略プランの役割分担についてお聞きしたが、広域連合においては広域産業振興は調査研究していくとはなっているものの、具体的な施策を行う段階には至っていないということもあり、説明が難しかったものと思う。
     一つ心配しなければならないこととして、東三河全体の振興ということに配慮を欠くようなことがあってはならないと思う。本市のみの産業振興を進め、結果として東三河の他自治体から人口を吸引してしまうことが危惧されるようなことがあってはならない。十分に配慮した表現を記載することを期待する。


戻る