☆自律型プロフェッショナル職員の育成
本市では平成15年、計画的な人材育成、主体的な能力開発を進めていくことを目的に、人材育成マスタープランとして「人材育成基本方針」を作成し、人材育成に向けた様々な取り組みを行ってきた。この人材育成基本方針では、求められる職員像を「自律型プロフェッショナル職員」と位置付け、特定の仕事を行うための資格を有する専門職、エキスパートと呼ばれる専任職、ゼネラリストと呼ばれる総合職の三つのコースを設けて、人材育成するということを掲げてきた。
近年では、少子高齢化社会の到来、地方分権の進展など地方自治体への期待が高まる一方、財政は厳しさを増している。これまで以上に、職員の能力をフルに発揮し、組織力を最大限に機能させることが求められている。そこで、以下の点について認識をお伺いする。
【1回目質問】
- 自律型プロフェッショナル職員育成実績の評価について
- 今後、一層の職員の専門性の育成、マネジメント力の強化の必要性に関する認識について
【答弁要旨】
- 複線型人事制度は、複雑多様化する行政課題に対応するため、他の自治体に先駆け、従来のゼネラリストによる単線型人事コースだけでなく、業務に精通した、いわゆる行政のプロ、エキスパートとしての専任職への道を開き、また、保健師など資格職種をスペシャリスト、専門職に位置付け、職員の適正や職場の要請を反映しながら制度を浸透・充実してきたものです。
現在では、制度導入当初と比べ、一般行政職に占める専任職の割合は0.4%から3.0%へ、専門職は12.2%から15.1%へと高まってまいりました。併せて、主査級から課長補佐級、主幹級へと役割も業務分野も拡大しつつあり、それぞれの職員の持つ業務に精通した知識・経験や専門的な技術・能力を十分に発揮することで、職場において必要不可欠な存在となっており、組織に貢献できる人材の育成に寄与することができたものと考えております。
- 厳しい社会経済情勢の中で、効果的・効率的な行政執行を進めるためには、個々の職員がこれまで以上に高度な専門知識や技能を身につけるとともに、そうした専門性を最大限に引き出す上で、管理職を中心としたマネジメント能力の更なる向上が大変重要であると認識しております。
本市はこれまで、人材育成基本方針に基づき、職員の意識改革、意欲の向上を図るなど人材育成に向けた様々な取り組みを行ってまいりました。今後も引き続き、「人材確保」「能力開発」「人材活用」、そして「評価」という、人材育成のサイクルを効果的に運用することで、専門性の育成及びマネジメント能力の更なる向上に努めてまいりたいと考えております。
【2回目質問】
- 複線型人事制度について、さらに2点。
- 複線型人事制度への移行の焦点は、業務に精通した行政のプロと言われる専任職への道を開いたことにあると思われる。答弁によれば、単線型人事制度から複線型人事制度に移行した当初の、専任職の比率は0.4%であり、制度移行後7年を経過した現在、その比率は3.0%となっている。
この制度移行の意味の重要さを考えれば、もっと積極的に専任職の比率を増やすべきではなかったのか? 業務に精通した行政のプロであることを期待される専任職はもっと増やした方がいいのではないかと思われる。逆から見れば、なぜ総合職が8割以上も必要なのか、とも言える。そこで、制度移行後7年を経過した現在において、専任職の比率が3.0%、総合職の比率が約82%というバランスについて、どのように評価し、どう対応していくのかについて伺う。
- 総合職の人事異動は、「質的に異なる職場を、できるだけ多く、それも3〜5年程度の短い周期で経験させる」傾向があると思われる。その理由は「マンネリ化によるモチベーション低下の防止」「管理職として仕事を行うための広い見識の習得」などが考えられる。しかしその反面、「同一部門に継続して所属することにより得られる専門性の蓄積の阻害になる」「未経験の仕事を行う際の追加的な訓練費用を発生させる」という弊害もある。これらについて考えれば、専任職と総合職については、その育成の手段の一つである人事異動のあり方についても違いがあってしかるべきだと考える。
そこで、人事異動のあり方について、専任職、総合職について、それぞれどのような考えにより、異動範囲、異動頻度などについてどのような原則を持っているのか伺う。
- 現在の人材育成基本方針は、策定後、既に7年以上が経過している。この間ずっと、人材育成のサイクルが回されてきたことになる。しかしながら、外部環境、内部環境の厳しさが増す中で、市役所の中に弱い部分が増えてきているように感じている。
例えば、毎年、様々な分野でコンピューターシステムの改修が行われ多額の費用を要しているが、これをもっと安くできる力が育てられるべきではないか。しかし、まだ育っていないと思う。施設建設についても、入札により、よりよいものを適正価格でつくろうとすることが行われているが、入札に至る前のプランニングの力ということについても弱くなっているのではないか。用地買収、債権回収などのノウハウも、個人あるいは組織での蓄積が不十分と思われる。この辺りは、客観的な数値等で明らかにすることは難しいこともあり、今はかなりマイルドに申し上げたが、実際にはもっと深刻な状況にあるのではないかという声もある。また、この一年の間には、消防本部予防課でのキャッシュカード盗難事件や、市民課での公金着服事件があった。これらは、マネジメント力の不足が大きな原因の一つとしてあることは、しっかり認識しなくてはいけないことだと考える。
そこで、「人材育成のサイクル」つまり、能力開発⇒人材活用⇒評価の繰り返しの内容についても2点伺う。
- 能力開発における研修について。職員研修は、一定の経験年数時あるいは昇格時などに行う階層別研修、特定のテーマを設定して行う特別研修やテーマ別研修などがある。これらの内で、階層別研修について伺う。
階層別研修は義務的に参加しなければならないだけに、市役所の職場風土づくりに大きな影響を及ぼすことになる。もし、明確な職場風土づくりの方針を持って研修を行えば、研修を重ねることで一定の成果の定着が期待できる。逆に、継続的方針を持たずに研修が重ねられても、研修効果が一時的なものになってしまう可能性が高い。現在の本市で行われている階層別研修では、どのような職場風土づくりに向けた継続的方針を持っているのか、あるいはこれから持つ考えがあるのか、について伺う。
- 評価における目標管理について。目標管理制度は、評価制度という側面もあるが、そもそもはマネジメントツールとして開発されたもの。そして、その運営にあたって重要なことは、メンバーの自主性を尊重することと、上司とメンバーとの面談の充実であるはずである。だからこそ、少なくとも、メンバーが考えた目標の妥当性などについての目標設定時面談、進捗状況に応じたアドバイスを行う中間面談、達成度の確認と課題の抽出を行う期末面談などが必要になる。各面談は少なくとも30分以上、できれば1時間程度行うことが好ましいというのが一般的な考え方だと認識しているが、豊橋市役所における、面談の実施状況をどのように評価し、今後の課題をどのように考えているのかについて伺う。
【答弁要旨】
- 複線型人事について
- 地方分権が進んできたことによって、職員の役割は変わりつつあります。本市ではこれに対応するために人材育成基本方針をつくり、人材育成に取り組んできました。その結果として現在の数値があるが、今後も現在の地方分権にあった職員を育てていきたいと考えており、その結果、数値も変わってくるものと考えています。
- 人事異動の考え方については、今現在は、3〜5年の中で職員の適正を見極める中で行っています。職員の適正や意欲、また職場からの必要に応じて対応しています。そういうことであり、専任職だから何年、総合職だから何年というような基準は設けていません。そういうものが必要かどうかについては、今後状況を見ながら判断していきたいと思っています。
- 人材育成のサイクルについて
- 階層別研修は、人材育成基本方針に定めた各階層に求められる役割と能力について、必要な知識と技術を身につけるとともに、その役割を認識し、職場での実践方法を習得することを目的に行っているものであり、人材育成基本方針の取り組みの視点である「自ら伸ばす」「職場が伸ばす」という取り組みの根幹をなす重要な研修であると考えております。
階層別研修の継続的な取組方針を持つべきとのことですが、長期的には、人材育成基本方針がその役割を担っていると考えておりますが、人材育成基本方針の取組内容と階層別研修を始めとした研修制度との関連を、より明確にする方法を検討してまいりたいと考えております。
- 目標管理手法を活用した人事考課制度を平成16年度から導入し、当初より、人事考課マニュアルにおいて、年度当初の目標設定時の面談、中間面談、そして評価に当たっての達成度面談を明確に位置づけ、その重要性を浸透させてまいりました。8年を経過した現在、年間の業務遂行において、制度として定着してきたものと認識しております。
課題といたしましては、こうした面談制度が、各職場でどのように実施され、職場マネジメントに活かされているのかを、より詳細に把握することが必要と考え、今年度より、人事課と各課の管理職との意見交換の場を使いまして、職場での現状を把握し、人材育成に関する諸課題を共有するとともに、職場の実情に応じた対策を具体的に講じていくよう、取り組みを始めております。
【3回目質問】
複線型人事について。まず、専任職をどの程度にするかについては、比率には必ずしもこだわらないという答弁だった。しかし、この人材育成基本方針の目玉は、行政のプロと言われる専任職の設置ということだと思うので、是非、このことには積極的に取り組んでいただきたいし、目標の設定もするべきだと考える。
専任職と総合職について、これまではそれぞれ異動の原則というものは特に設けていないが、状況を見ながら判断していきたいという答弁だった。人事異動には効果もあるが弊害もあるということは、先ほど申し上げた通りだ。その効果を最大限に発揮し、弊害を最小に抑えるために、専任職に必要とされるもの、総合職に必要とされるものを見極め、それに必要な異動の範囲、頻度をそれぞれ定めるべき。
人材育成のサイクルについて。階層別研修では、人材育成基本方針で掲げる能力、即ち、その職位に応じた能力形成のための研修を築いていきたいということだったが、もちろんそのことは必要ではある。しかし、全ての職位に通じる縦軸として、豊橋市役所として今後の経営環境を見渡す中で、特に強化していきたい能力あるいはスキルを、研修テーマとして入れていくことが必要ではないかと感じる。それが新しい時代に必要な職場風土づくりということになるし、厳しい地域間競争におけるコア・コンピタンスになると考える。
目標管理における面談について
今年度、人事課と各課の管理職との意見交換を通じて、現状把握をし、各課の実情に応じた対策を考えていくということだった。この際、是非、管理職だけでなく、面談される側の声も聞いていただきたい。面談する側の認識とは、相当なずれがあることが予想される。しっかり面談できない管理職が、まだ多くいる可能性がある。
これまで、専任職、総合職というコース区分はしてきたが、今回の議論を通じて、それぞれの性格についての分析が十分されていないという印象を受けている。ここで一度立ち止まり、専任職、総合職について、改めて定義をしっかり行うべきではないかということが必要ではないかと考えるが、このことについて、認識を伺う。
専任職、総合職のあるべき姿を改めて定義づけすることでさらに明確にすることにより、それぞれの育成方法をもっと明確に区分し、的確に行うことができるようになるはずである。そういう意味であえて伺う。
【答弁要旨】
専門職、総合職の再定義ということになると、人材育成基本計画の基本部分を見直すということにつながることであります。しかし、職の定義がどうだということではなく、分権時代に要請される職員はどうあるべきかということが、穏当ではないかと思います。社会的に要請される公務員の姿から乖離してはいけないと思います。人材育成基本方針をベースとしながら、不断のチェックを行っていく中で、社会的要請にしっかり応えられる人材をつくっていくという対応を行う中で、必要があれば一定の対応をしていきたいと考えています。
【まとめ】
専任職、総合職について直ちに再定義ということは考えないが、分権時代に対応できる人材はどうあるべきかということをしっかり考え、社会の要請に応えられる人材を養成していきたいという主旨のお答えだった。
これからの時代は、歳入環境が厳しくなる一方、社会の高齢化の進展に伴い扶助費を中心とする経常経費の増加が予想されている。これを乗り切っていくためには、市の職員が精鋭であり、かつ少数であることが必要となる。
また、地方分権の進展に伴う厳しい地域間競争に勝利していくためにも、職員の能力の高度化と併せ、庁内組織のマネジメント力の強化が重大な意味を持つことになるはずである。人材育成の基本方針について、見直すべきは見直し、複線型人事の充実により自立型プロフェッショナル職員の育成に向け、戦略的に進めるべきだと考える。改めて真剣に取り組んでいただくことを期待する。
☆行政評価制度の見直し
本市では、その目的として「1.市民の視点に立った目的・成果志向型の行政執行への転換」「2.職員の意識改革、政策形成能力の向上」「3.わかりやすく透明性の高い行政運営の実現」を掲げ、行政評価制度を導入してきた。平成12年度にはモデル事業による試行評価を行い、平成13年度にはすべての事業を対象に「事務事業評価」を本格実施。平成16年度からは、事務事業の上位目的となる政策、施策を対象とした、「政策・施策評価」も導入している。
しかし、この制度については、私自身も含め何人かの議員が、これまでの一般質問の中で、その問題点として、「作業負荷が過大であること」「政策、施策、事務事業・細事業といった3層構造での評価構造が複雑で理解しづらいこと」「目標指標を1施策に1つと限定したことから、一面的な評価しかできないこともある」などを指摘してきた。昨年の9月議会、私は、制度を単純明快なものにするために、その目的を一つに絞ってはどうか、市民に分かりやすいものとすることにより、行政への市民の関心を一層高めることができるのではないか、ということも申し上げた。
これらに対して市当局の答弁では、「第5次豊橋市総合計画の作成に合わせ、行政評価のあり方についても見直しを進めていきたい」という主旨が述べられている。そこで、本年度より第5次総合計画も始動したことから、以下の点について伺う。
【1回目質問】
- 行政評価制度見直しの考え方と変更内容、及びスケジュールについて
【答弁要旨】
- 本市の行政評価システムは、政策・施策の評価と事務事業・細事業の評価を一体的に推進しておりますが、これを運用する中では、指標をはじめとした評価方法のあり方、評価結果の更なる活用方策、評価に係る作業負担など様々な課題が生じてまいりました。
行政評価システムの見直しは、こうした課題の解決を図り、第5次総合計画のスタートを機により簡素で実効性が高く市民にとって分かりやすいものへとレベルアップを図るために行っているものです。
見直しに伴う変更内容ですが、現在、評価の体系につきましては、従前までの3層構造から政策評価と事業評価の2層構造へと簡素化を図ること、政策評価においては指標に基づく定量評価に加え定性分析を充実すること、事業評価では実績値の測定分析に加え改革改善を重視し予算編成及び行政改革との連携強化を図ることなどを中心に作業を進めております。
見直しのスケジュールですが、本年度中に内容を固め評価要領や様式等を整え、来年度早々には運用を開始し、9月の平成23年度決算では新たなシステムに基づく評価結果をお示ししたいと考えています。
【2回目質問】その考え方や内容に関して、さらに6点程伺う。
- 「簡素であること」「実効性が高いこと」「市民にとって分かりやすいもの」へのレベルアップを図るために見直しを行っているとのことだった。その後の説明の中で、3層構造を2層構造とすることによる簡素化、定量評価に加え定性分析を充実することや予算編成及び行政改革との連携強化を図ることなどによる、実効性の充実が示されたことは理解できる。しかし、「市民にとってのわかりやすさ」のためにどんな手段がとられているのかが説明されていない。どのように行うのか伺う。
- 政策評価については、定量評価に加えて定性分析を充実することがあげられていたが、これまでは定量分析における指標の選定の仕方に問題があるケースも多くみられたと思う。定量分析の指標の適切な選定をどう実現するのか、また定性分析をどのような方法で適切に行うことを考えているのか、伺う。
- 事務事業評価の中では、「妥当性」「有効性」「効率性」「施策への貢献度」により総合評価が行われているが、これらは事後にすべきものではなく、事前に行うことでより早く無駄をなくすことになるものではないのか?認識と対応を伺う。
事前にできるものを事後に行うのは、無駄を削減するということについて、1年間もの重大な機会損失を生じさせていることになるのではないか?
- 事務事業評価を予算編成及び行政改革との連携強化を図るとのことだったが、どのように行うのかもう少し具体的に教えていただきたい。
- 今回、行政評価システムの見直しを行い、来年度早々には運用開始できるようにしたいとのことだった。あるべき姿としては、事業を始める前に事業の目的の達成度を示す指標を定め、期中に何度もPDCAのマネジメントサイクルを繰り返し、期末には目標を達成できるようにするべきものと考える。評価対象年度終了後に指標などを定めるということでは、評価するという意味はあるのかもしれないが、評価の実効性を高めるということの意味を半減させてしまうと考えられるが、認識と対応を伺う。
- このように行政評価システムの見直しを行う機会は少ないと考えなくてはならない。であるとするならば万全を期すべきであり、そういう意味では企画部だけではなく、全ての部署の参画を得て検討すべきと考えるが、認識を伺う。
【答弁要旨】
- 「市民にとってのわかりやすさ」のための手段についてですが、評価や方法や手順、改革改善に至る一連の評価過程を簡素にするとともに、評価結果の公表についても、市民の皆様が必要な情報をより的確に得ることができるよう、報告書に記載する情報の範囲及び分量の検討を行ってまいりたいと考えております。
- 政策評価の定量分析ですが、今年度よりスタートしました第5次総合計画に掲げた「取組みの目標」を指標とし、その指標数値を毎年調査することで、政策の進捗状況を客観的に把握していきたいと考えております。
また、定性分析につきましては、政策を取り巻く社会情勢や国・県の動向、アンケートを基にした市民の政策に対する満足度などを踏まえ分析をしていきたいと考えております。
- 事業評価の事前評価についての認識と対応ですが、事前評価は、事業のPDCAサイクルを回していくうえで大切なものと認識しており、一定規模以上の新規公共事業においては、事業着手前の評価を行い、事業の実施の判断を行っております。
また、継続して行っている事業につきましても、妥当性、有効性、効率性、施策への貢献度などの観点から前年度の決算評価を行い、これをもとに次年度に向けた改善内容を検討していく中で、事前評価が行われているものと認識しております。
- 事務事業評価と予算編成及び行政改革との連携強化についてでございますが、具体的には総合計画の取り組みの基本方針と予算の目の名称を一致させ、計画の推進と予算の執行を一体的に行っていきます。
また、改革改善については、行政評価、予算編成、行政改革のそれぞれで行っていますが、個別に作成していた様式を一体化し、事務事業評価で作成していた評価シートを予算編成や行財政改革プランの進捗確認に活用できるように見直していくことで、それぞれの連携を強化したいと考えています。
- 本年度、既に実施している事業の指標を今から設定することについての認識と対応についてですが、本年の9月まで旧システムを運用する中での全体的な見直しであったことから、指標の設定はこの時期となったものです。来年度からはこの指標を活用して適切な評価に努めてまいりたいと考えております。
- 行政評価システムの見直しにあたる庁内の体制ですが、システムの決定・承認機関として市長を会長に、全部局長で構成する行政評価システム推進会議を設置しております。
現在は、事務局である政策企画課が中心となって、行政評価システムの見直しを進めておりますが、検討にあたっては、説明会を通じて意見調整を行うなど、全庁的に作業を進めております。
【まとめ】
- 「市民にとってのわかりやすさ」ということについては、必要な情報をより的確に得ることができるよう、報告書に記載する情報の範囲及び分量の検討を行うということだった。定量分析の指標については、総合計画に掲げた「取組みの目標」を指標とするということだった。指標の結果については、グラフなどの方法で経年変化をビジュアル化していくことも、より分かりやすくするという意味で是非、考えていただきたい。
- 事前評価によりあらかじめ無駄をなくしていくことを認識していただいていることについては、わかった。
- 事務事業評価と予算編成及び行政改革との連携強化については、評価シートを予算編成や行財政改革プランの進捗確認に活用できるように見直していくということであり、成果に期待する。
- 行政評価の見直しにあたり、全庁的に取り組むということについては、説明会による庁内の意見調整や、全部局長による行政評価システム推進会議を行うということで、理解した。
- 今回、行政評価ということについて議論させていただいたが、その第一の目的は、市民の期待にどれ程応えることができたかを示すことにあると思う。そういう意味では、行政側として自己に厳しく評価することが、市民に対して誠意として伝わることになると思われる。仕組みとして取り込むことは難しいかもしれないが、是非、厳しくあっていただきたい。庁内各職場がそれぞれに厳しく評価すると同時に、市の外郭団体への委託事業や補助事業についてもしっかり厳しく評価していただくことが求められていることを、是非、認識していただくことを期待する。
- 併せて、行政評価と目標管理システムとの連携ということについても、総合計画を各職員の日常の業務に直結させるという意味で、積極的に進めていただくことを期待して、行政評価についての質問は終わる。
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