☆第5次総合計画策定に関わる市民、コンサルタント、行政の役割分担について
【質疑1回目】
- 第5次総合計画の策定にあたって、市民、コンサルタント、行政の三者がそれぞれどのように役割を分担することをお考えか? また、それぞれに期待する役割を果たしてもらうために、どのような点に留意すべきとお考えか?
【答弁1回目要旨(政策企画課主管)】
- 市民の皆様からは、日頃感じていることや抱えている問題などを踏まえ、まちづくりに関する幅広い視点での意見や提案をいただきたい。また、委託業者には、基本的なデータである将来人口や産業別生産額等の推計など、専門知識を要する調査・分析をお願いしている。一方、私ども行政は、そうした様々な意見や調査結果等踏まえ、総合的な観点から、政策施策を検討・立案し、計画案をまとめ上げてまいりたいと考えている。
留意点としては、コンサルには社会経済情勢の変化を捉えた的確な将来予測を、また、市民には、個別分野あるいは具体的な事業に偏らず、できるだけ広く、総合的な視点での意見や提案となるように留意してまいりたい。
【質疑2回目】
- さらに三点伺う。まず、三者の作業がそれぞれ効果的に進められるためには、一定の方向性を共有することが大切であり、今回示された「第5次総合計画策定に向けた視点」という資料は重要な役割を持つものと理解している。ただ、内容を拝見したところ、大きな1の「本市を取り巻く状況」の中に「深刻化する地球環境問題」という項目はあるものの、その影響による「気候変動への適応」であるとか「食糧危機への備え」といった記述は全くない。このような重要な事項の記載がないということから適切な方法で検討されているのかを危惧している。そこで、@この「視点」はどのような方法により作られたものであるのか、A今後この「視点」について補足あるいは修正ということについて考えがあるのか、B市民、コンサルタント、行政の三者の作業の方向性を共有していくために、策定作業の進捗過程でどのようにして調整をしていくのかを伺う。
【答弁2回目要旨(政策企画課長)】
- この「視点」は(当時の)企画課が事務局となり、国の白書や統計書など既存文献の調査、本市が有する各種行政データの整理、本市と中核市との各種指標の比較などの基礎的作業を行い、文案を調整し、それを関係部局がチェックするという方法で作成した。
次に、この「視点」は、第5次総合計画の骨子などといった位置づけではなく、まちづくりに対し庁内外での議論をしていく上での参考資料としてお示ししたものであり、いただいたご意見等は、計画案に活かしてまいりたい。したがって、この「視点」は、今後、補足、修正していくといった性質のものではないと考えている。
三番目の三者が同じ方向を向き、それぞれの役割を果たしていくための調整については、計画策定の過程において、その時々の情報を共有し、お互いが理解し合うよう、話し合いを重ねることで、それぞれの役割を果たすことができるものと思っている。
【まとめ】
- これからの市政における重要なポイントである市民協同を推進していくためには、多くの市民が第5次総合計画は自分にとって計画策定から携わったものであると実感できるものとなり、その実践課程においてもしっかり主体性を持って参画しようと思える計画になることがとりわけ重要であろうと考える。そのために、行政は総合的な観点から計画づくりをリードしていく役割を持つ中で、「漏れ」や「ダブり」をなくすために論理的な手法を有効活用すること、さらに市民の描く理想のまちづくりに向けて合理的な手法を選択するという、戦略的な考え方をしっかり持って、進めていただくことを期待する。
☆広域的な位置づけや周辺地域との連携ついて
【質疑1回目】
- (2) 策定のポイントの三つ目に「広域的な位置づけや周辺地域との連携を考慮する」とあるが、どのような点に留意して作業を進めていくのか?
【答弁1回目要旨(政策企画課主管)】
- 行政の枠組みが大きく変わり、地方分権時代の基礎自治体のあり方が問われている中、広域的な観点でのまちづくりは、欠くことができないものと考えている。総合計画策定においても、広域的な考え方や周辺地域との連携による政策の推進を念頭に入れ、東三河の中心都市としての立場や役割に留意しながら策定作業を進めてまいりたい。
【まとめ】
- 第5次総合計画は、市民へのメッセージであると同時に近隣市町へのメッセージともなるものと言える。近隣市町には豊橋を中心とした広域合併に対して大きな期待を持つところもあるし、佐原市長もこれまで広域合併には前向きな発言をされている。第5次総合計画の策定プロセス、アウトプットについて、広域合併に否定的なメッセージとならないように十分な配慮をされることを期待する。
|