2022年3月7日(月) 代表質問
青字は答弁
質問テーマ [コロナ禍への対応][人口減少を食い止めるための産業振興]
[DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進]

 自由民主党豊橋市議団を代表して代表質問をさせていただく。

コロナ禍への対応

  1. 感染症に強いまちづくりの考え方について
    【1回目質問】
     新型コロナウィルス感染症拡大の第6波は、全国的には既に2月上旬にピークを迎えたと言われています。現時点では本市の新規感染者はまだ高水準にありますが、今後、徐々に新規感染者の減少も期待できると思われます。これまで、新型コロナウィルスの感染拡大防止や治療、そして、官民問わず市民生活に不可欠な業務を困難な中でもしっかりと提供していただいた方々には、心から敬意を表すとともに感謝申し上げます。
     今後はこれまでの2年間にわたる新型コロナウィルスとの闘いを踏まえ、コロナ禍で痛手を受けた市内経済の復興…アフター・コロナ、そして次の新型コロナウィルスあるいは未知のウィルスの感染拡大への備え…ウィズ・コロナ、を充実していくことが肝要と思われます。
     そしてまず、ウィズ・コロナということについては、感染症治療体制の充実に向け、2月に宿泊療養施設が市内に新たに確保され、さらに新年度には市民病院に新たな感染症専用病棟の建設が始まるということであり、拡充整備が進んでいます。また、市長は予算大綱の中で、医師会・薬剤師会など関係機関のご協力をいただきながらのワクチン接種推進、市民への感染症対策への協力の呼び掛け、保育所や小中学校等での感染症対策徹底を上げています。これらはもちろん必要なことであります。
     しかし、この2年間には、新型コロナウィルスは6度の感染拡大を引き起こしてきました。この間に様々な市民生活への脅威が表面化したわけですが、かつて私が新型インフルエンザのパンデミックへの備えについて一般質問した際には、全く予想もできなかったことも様々ありました。この経験を活かして今後の脅威に備えていくことが必要であると考えます。
     そこで「感染症に強いまちづくりの考え方について」伺います。

    【1回目答弁要旨】
     感染症に強いまちづくりの考え方についてです。
     私は「感染症に強いまち」とは、第一に、市民の予防意識が高く、基本的な感染防止対策が徹底されているまちであると考えます。さらに、仮に感染症が発生・拡大しても日々の暮らしや事業活動を継続でき、収束した後には速やかに再興に向けて立ち上がることができる、耐性と回復力を備えたまちであることが求められます。
     そうしたまちの実現には、感染症の状況に対応し、優先順位を明確にしながら機動的に施策を講じていくことが必要だと考えます。何よりも優先すべきは、市民の命と健康を守ることであり、感染症を正しく恐れ、予防を徹底するための的確な情報提供と、安定的な医療提供体制の確保が必要です。次に、ワクチン接種の推進といった感染予防、重症化予防の充実が挙げられます。さらには感染症が蔓延する状況下でも市民の仕事や生活を維持することが重要です。
     こうした認識の下、これまで様々な感染症対策に取り組む中で得られた経験を活かし、関係機関との連携を一層深め、感染症に強い地域ぐるみの体制づくりに引き続き取り組んでいきます。

    【2回目質問】
     「感染症に強いまち」とは耐性と回復力を備えたまちであり、これまで感染症対策に取り組む中で得られた経験を活かし感染症に強いまちづくりを目指したい、との答弁でした。
     答弁の中で「耐性」と表現された「感染症が蔓延する厳しい状況下での日々の暮らしや事業活動の継続」ということについては、今回の新型コロナウィルス感染拡大の中で、いわゆるエッセンシャルワーカーと言われる方々が感染したり濃厚接触者になったりということのため、多くの人が出勤できなくなるということがありました。他市においては、そのため市民生活に必要不可欠な公共サービス、生活インフラ、小売業などの運営に支障を来すということも報じられていました。まさに「日々の暮らしや事業活動の継続」が危機に直面したということだと思います。
     本市においてもエッセンシャルワーカーの方々に多くの感染あるいは濃厚接触者が生じ、様々な職場で懸命な対応が行われ何とか市民生活の維持がなされてきたものと認識しています。この経験を活かし、次の感染拡大に備え、市民生活に必要不可欠な仕事について、危機的状況に陥ることが危惧される際の対応策を考えていくことが必要であろうと考えます。この部分についてどのように備えていくのかについて、2回目として伺います。

    【2回目答弁要旨】
     感染拡大に伴う従業員の療養等により、あらゆる事業所の事業活動の停滞が懸念されていますが、特にエッセンシャルワーカーの方々が担っているサービスの停滞は、市民生活に深刻な影響を及ぼします。
     こうした状況を防ぐべく、これまで、例えば高齢者施設や障害者施設におけるスクリーニング検査や、学校への検査キットの配布、保育園に対する検査キット購入助成などを行ったほか、検査体制を強化し、エッセンシャルワーカーへのワクチンの優先接種など、感染拡大防止の取り組みを進めてきました。
     また、このような取り組みに加え、マンパワーが限られる状況においても民間事業者が事業を継続できるよう、事業継続計画(BCP)の策定について支援を行っているところですが、さらなる周知啓発を進めていきたいと考えています。

    【3回目質問】
     日々の暮らしや事業活動の継続に欠くことのできないサービスの停滞を防ぐため、感染者の早期発見に努めてきたこと、BCPの作成支援を行っていることなどお答えいただきました。
     BCPということについては、策定支援をした結果、どれほど策定が進んでいるのか、また感染症拡大に対してどれほどの実効性があったのか、検証し問題があれば改善することが必要だと考えます。このことにどのように取り組むのか、考えをお聞きします。

    【3回目答弁要旨】
     企業BCPは各企業がリスクを想定し策定するもので、平成27年度から昨年度までで、本市の企業BCP策定事業補助金を活用し、企業BCPを策定した中小企業は18件となっています。
     一方で、企業BCPは地震や台風などの自然災害を対象とした企業が多く、感染症対策まで含めた企業はまだ少ないものと認識しています。
     本市では、引き続き企業BCPの策定を企業側に周知していきますが、対象リスクには感染症対策も含めるようPRする必要があると考えています。

    【4回目質問】
     そもそも市の補助金を受けBCPを作成した企業は18社と少なく、感染症対策を含めたBCPを作成している企業はさらに少ないとのことでした。
     日々の暮らしや事業活動の継続にエッセンシャルと言われる業務を行う事業者は、必ずしも規模の大きなところばかりとは限りません。小規模事業者においては、優先業務だけに絞り込んでも対応が困難な事態も考えられます。そういう事態に備えて、類似事業者間での協力体制、官民の協力体制ということについても、早い時期に確立することが必要ではないかと考えます。
     感染症拡大に対するBCPの内容の精査と合わせて、類似事業者間や官民の協力体制のあり方を協議していくことについて、どのように認識しているか伺います。

    【4回目答弁要旨】
     事業者間の協力体制については、明海地区工業団地において、新型コロナウィルス感染症に関する事業継続への対応マニュアルを所持していない事業者に対し、地区内の策定済みの事業者がひな形を情報提供し、対策を講じたといった事例があります。
     このような、地域の企業が連携してBCPに取り組んでいる事例も紹介しながら、引き続き企業BCPの普及啓発に力を入れていくとともに、官民の協力体制についても重要な視点であると認識していますので、保健所などの機関との連携など、勉強していきます。

    【まとめ】
     これから勉強していくという段階にあるということでした。感染症に強いまちづくりは喉元過ぎる前に考え始めるべきだと思います。
     市長は1回目の答弁で「感染症の状況に対応し、優先順位を明確にしながら機動的に施策を講じていくことが必要」と言われています。そのためには、平時から様々な連携が円滑に進むように協議しておくことが重要なはずです。優先順位の高い市民のニーズに対応するために、そういう連携が円滑にできるということが、感染症に強いまちであるために必要不可欠の要素であると考えます。

  2. 市内事業者のコロナ禍による影響調査とその結果に基づく支援方策について
    【1回目質問】
     アフター・コロナということについてです。コロナ禍により市内でも様々な事業者が大きな痛手を受けています。本市経済が活力を取り戻していくためには、痛手を受けた事業者に的確な支援をしていくことが不可欠です。これまで既に、国・県・市により、消費喚起、協力金や支援金、業態転換などを進める施策が行われています。そういう意味では広く支援の手が差し伸べられていると思います。
     今後については、未だこれらの支援の手が行き届いていない、困難を抱える事業者に対して、効果的な支援策を考える必要があるのではないかと考えます。まずはより緻密な実態把握が必要であり、その上で、調査結果に基づく対応策が考えられなければなりません。
     そこで「市内事業者のコロナ禍による影響調査とその結果に基づく支援方策について」伺います。

    【1回目答弁要旨】
     市内事業者のコロナ禍による影響調査とその結果に基づく支援方策についてです。
     コロナ禍において、効果的な事業者支援策を展開するためには、市内事業者の状況を的確に把握することが、非常に重要であると認識しています。
     新型コロナウィルス感染症の影響については、これまでも多くの事業者から相談を受ける商工会議所や金融機関から業種ごとの状況を定期的にお聞きしたほか、コロナに関する融資や補助金などの申請に来庁された延べ約6千の事業者には、コロナの影響や売上減少幅なども含め個別に経営状況を確認してきました。
     そうした中で、特に影響のある業種に対しては、市職員が直接事業者のところに出向き、聞き取り調査を行うなど、市内の事業者の状況把握に努めてきました。
     この状況把握を基に、事業者に対し、国・県の支援策等の活用を促すとともに、市としても、必要な時期に必要な施策を講じてきたところです。
     ウィズコロナ・アフターコロナを見据えた事業者への今後の支援についても同様に、必要な施策を実施していきますが、現状においては、雇用維持や資金繰り支援など事業継続を支える支援策と売上回復につながる消費喚起策を継続して実施することで、経営基盤の安定を図る必要があると考えています。
     その上で、事業者の成長に繋がる効果的な支援として、業態転換やクラウドファンディングを活用し、新商品・サービスを生み出す前向きな取組への支援など、新たなチャレンジを促進する施策を講じてまいりたいと考えています。

    【2回目質問】
     商工会議所や地元金融機関などの各支援機関から情報収集するとともに、市内の様々な業種の事業者に幅広くヒヤリングをし、市として必要な施策を講じてきているとのことでした。
     しかし、まだ支援が行き届いてない部分もあるのではないかと考えます。例えば、飲食店には感染防止対策協力金などにより一定の支援がなされていますが、酒類やおしぼりなど飲食店への卸し事業者は国の事業復活支援金の対象にはなるものの、その支援金額は個人事業者では最大50万円であり、年間売上5億円を超える中小法人では売り上げが50%以上減少しても支援金額は250万円が上限となっています。これだけでは相当苦しいことが予想されます。
     一方、公共交通関係では、既にタクシー業界に対して本市独自の支援が行われている他、鉄軌道事業者には新年度予算案の中で鉄軌道施設安全対策事業費補助金が計上されています。しかし、まだ支援を必要としながら取り残されている業界があることが危惧されます。
     そこで2回目として、これまで行われた様々な業種へのヒヤリングの結果、特定の業界への本市独自の支援策は公共交通以外では何があったのか、また、実態調査は十分に行うことができたと考えているのか、認識を伺います。

    【2回目答弁要旨】
     実態調査の結果において、様々な業種の事業者から厳しい経営状況をお聞きする中で、本市独自の支援策として、資金繰り支援をはじめ、雇用維持を図るための助成、安全安心な消費活動を促進するための感染対策補助、売り上げ回復に向けての業態転換やイベントへの補助など、幅広い業種に対し、支援をしてきました。
     その上で、特に影響の大きく、他業種への支援にもつながる業種に対しては、個別の支援を行ってきました。例えば、飲食業には販路拡大に向けた「飲食店業態転換支援補助金」や「プレミアム付き電子商品券」の飲食店ポイントによる消費誘導、宿泊業には「宿泊施設感染症対策等特別支援補助金」による感染対策や広告宣伝費の補助、旅行業には「旅行業者等誘客活動特別支援補助金」による公告宣伝費への補助などを実施しました。
     さらに、農業分野でも「新型コロナウィルス対策資金利子補給補助金」による資金繰り支援や収入確保のための「農業経営収入保険加入促進補助金」などを実施しています。
     こうした支援は、実態調査に基づいて実施したものであり、一定の成果があったと考えていますが、刻々と変化する経済状況の中で、事業者の影響を的確に把握するため、今後も実態調査を続けていくことが必要あると認識しています。

    【3回目質問】
     飲食店への卸し事業者など、まだ支援を必要としながら支援の手が差し伸べられているところがあるのではないかと考え、質問させていただきました。しかし、卸し事業者の支援については、直接支援より飲食店の活性化が望ましいとの判断から、プレミアム付き電子商品券に飲食店ポイントを設定したものと理解しました。ところが、今回のプレミアム付き電子商品券については1割程度の販売残が生じているとのことです。
     さらに、3月6日までとされていた愛知県まん延防止等重点措置も延長されることになりました。飲食店への卸関係事業者の経営ひっ迫の可能性があると思われますが、早急に聞き取りなどを行い、プレミアム付き電子商品券の効果の検証とともに、支援の必要性について確認の必要があると考えますが、認識を伺います。

    【3回目答弁要旨】
     これまで実施してきたプレミアム付き電子商品券事業をはじめ、今年度実施した様々な支援策の効果検証と合わせて、飲食店支援の波及効果を測るため、飲食店に関連する卸売り業者なども含め、重点的に聞き取り調査を進めているところです。その結果をしっかりと支援策につなげていきたいと考えています。

    【まとめ】
     重点的に聞き取り調査をし、支援策につなげるとのことでしたので、豊橋では取り残される事業者ないように対処していただくことに期待します。
     これからは、石油価格上昇の影響やウクライナに侵攻したロシアへの経済制裁が我が国経済に大きく影響することも考えられます。一層、市内事業者の経営状況の迅速な把握手法の確立は重要になると思われます。随時、行政で把握できる様々なデータにより危機的状況にある業界を把握し、いち早くヒヤリングすることで、的確な支援ができるよう、さらに研究していただくことを期待します。

人口減少を食い止めるための産業振興

  1. 人口減少を食い止めるために必要な新たな雇用の規模またはGRP(地域内総生産)の認識について
    【1回目質問】
     本市の持続可能性を脅かす大きな課題のひとつは人口減少問題です。
     住民基本台帳ベースでの近年の本市人口の推移を見ると、平成29年に457人の減少だったものが、30年に258人の減少となり減少幅が縮小し、令和元年には126人の増加に転じています。その後、令和2年にはまた2,100人の減少となり、令和3年には2,725人の減少となっています。この内の社会動態は、令和2年は1,058人の減少、令和3年は1,400人の減少です。なんとかしてこの人口減少を食い止めなければなりません。
     第6次総合計画のまちづくり戦略の1「活力みなぎる『しごとづくり』」には「人を呼び込むためには、生活の基盤となる仕事が必要です。」という記載があります。このことは大変重要です。もし、働く場を用意せずに人を呼び込む施策ばかりを進めれば、職場の移動をせずに移住する、即ち近隣市町村からの移住を促進することになりかねません。それは近接する自治体間で、それぞれ身を削って人口を奪い合う消耗戦を強いることにつながることが考えられます。
     人口増加に向けては、多様な人材がその能力を発揮し得る多様な職場を形成することが不可欠であり、その規模を明確にしてそれを目標として取り組むことが重要と考えます。
     そこで、「人口減少を食い止めるために必要な新たな雇用の規模またはGRP(地域内総生産)の認識について」伺います。

    【1回目答弁要旨】
     人口減少をくい止めるために必要な新たな雇用の規模またはGRP(地域内総生産)の認識についてです。
     人口減少をくい止めるためには、雇用機会の創出はもとより、定住・移住の促進にかかる取り組みや子育て、教育にかかる環境の充実なども含めた多角的な視点に立った取り組みが必要であると考えています。新たな雇用を生むことで人口を増やしていくことについては、理解できる部分もありますが、市内在住でも市外で働く人もいれば、市外から本市に働きに来る人もいます。そのため、人口減少をくい止めるための指標として、雇用の規模や地域内総生産を直接の目標と定めるのは難しいと認識しています。
     そうした中、産業分野においては、これまでも人口減少社会を見据え、産学官金連携によるイノベーションの創出や、先端技術等の導入による設備投資に対する支援、企業誘致による産業の集積など、雇用の創出や労働生産性の向上に結び付く様々な取組みを推進してきました。こうした市内外からの投資を呼び込む取り組みは益々重要になっているものと認識しています。
     そのため、次年度においても、女性、高齢者、障害者、外国人など、多様な意欲ある働き手が本市で活躍し、その能力を最大限に発揮できる、魅力的な「働く場」の創出に向けた取り組みを推進していきます。具体的には、豊橋三弥地区工業用地や豊橋東インターチェンジ工業用地への企業誘致を積極的に進め、「働く場」を新たに生み出していくほか、時代のニーズに適応した新たな価値の創出に向け、スタートアップと市内事業者との連携を推進し、あるいは、AIやIOTなど最先端のテクノロジーの導入を促すことで労働生産性を高め、質の高い「働く場」の創出を促していきます。また、新たに設置する「とよはし産業人材育成センター」を中核に、産業人材の育成支援にも一層の力を注いでいきます。
     一方で、「働く場」の創出に向けた取り組みの進捗管理は必要と考えますので、例えば、新規創業者数、産業用地における企業立地数、地元企業への就業支援を行った若年者の数などの数値をもって行っていきたいと考えています。
     このように、「地域に価値を生むしごとづくり」を基本とした産業振興施策を着実に推進し、魅力的な「働く場」を創出していくことで、本市の存在感を高め、地域内総生産のさらなる向上につなげていきたいと考えています。

    【2回目質問】
     答弁では、「働く場」の創出に向けた取り組みの進捗管理は、新規創業者数、産業用地における企業立地数、地元企業への就業支援を行った若年者の数などで行うとのことでした。これらは産業戦略プランの中に示されていますが、この目標数値がどれほど社会動態の改善になるのかが分かりません。だから、この質問をさせていただいています。
     人口減少をくい止めるための指標として、雇用の規模や地域内総生産を直接の目標と定めるのは難しいとのお答えでした。その理由は、「市内在住でも市外で働く人もいれば、市外から本市に働きに来る人もいるから」ということでした。
     本市の昼夜間人口比率あるいは昼夜間人口差を大幅に変えていくことを考えているのでなければ、人口の社会動態改善のために必要な雇用の規模を明確にすることに問題はないと思われます。市境を超えて働きに行く人がいることが、なぜ、人口減少を食い止めるための指標として、雇用の規模などを目標とすることが難しいのか、その理屈を教えていただきたいと思います。手短にお願いします。

    【2回目答弁要旨】
     先ほども申し上げました。そして今、豊田議員も触れられましたけれども、この人口の増加と雇用の規模というのが直接イコールにならないと言うんですか、市内に住んでいる人が市外の企業にも勤めるということもあります。市外の人が市内の企業に勤めるということは、市内の人口増と市内の雇用増が直接イコールにならないということで、少し工夫がやっぱりいるのであろうということを申し上げているわけであり、工夫、研究が必要だということを申し上げております。
     GRPにつきましても、基本的には同じような認識であります。GRPのことはGDPの公表より少し後れたりしますし、人口増との直接的な関係がうまく説明ができるかなという、研究がいるのだろうということを私は申し上げたところであります。

    【まとめ】
     私が申し上げたのは、昼夜間人口比率、あるいは昼夜間人口差を大幅に変えていくことがないとすれば、それはもう社会動態をどの程度改善していくのかということと、それから雇用の規模をどれだけに持っていくかということは、もう比例関係でいけるはずだろうと考えて申し上げたわけであります。
     もし、そこで昼夜間人口差を変えて、豊橋がどこかのまちのベッドタウンになっていくという考えがあれば別ですけれども、そうではなく、自立したまちであるということを前提に考えていくのであれば、その目標を立てることは可能であろうと考えて、今、質問をさせていただいているわけであります。
     もし、こういったアウトカム目標の設定ができなければ、戦略的な取組はあり得ないと思います。この質問に対する答弁の最初に市長は、PDCAは重要ということをおっしゃいました。PDCAというのは、チェック、アクションが重要なわけでありまして、チェック、アクションをするためには、Pの中で目標が明確になっていること、そのことが一番重要なわけでありますから、そこのところを明確にアウトカム目標を定める。これはもう早急にやるべきことだろうと考えます。ぜひ積極的にここのところを考えていただきたいと思います。

  2. 多様な職種と一定規模以上の雇用を生み出す企業群の必要性と構築の方策について
    【1回目質問】
     豊橋で生まれ育ち、市外に行き様々な勉強をした、より多くの若者が豊橋に帰って来ることができるためには、多様な職種の職場が必要です。それは本市以外で生まれ育った人たちにとっても必要な条件であるはずです。人口減少を食い止めるために必要な一定規模以上の雇用の場と、多様な職種を持つ職場の、二つの条件をクリア―するためには、多様な企業の集積が必要だと考えます。
     そこで、「多様な職種と一定規模以上の雇用を生み出す企業群の必要性と構築の方策について」伺います。

    【1回目答弁要旨】
     多用な職種と一定規模以上の雇用を生み出す企業群の必要性と構築の方策についてです。
     地域経済を活性化し、さらに本市の競争力を高めていくためにも、多様な人材が活躍できる時代のニーズに適応した魅力ある働く場を増やしていくことが非常に重要であると認識しています。
     そのためには、Society5.0の推進や脱炭素社会への対応といった社会潮流の変化を好機と捉え、「農業」や「ものづくり技術」、「大学」や「三河港」など、本市が有する数多くの地域の強みを生かしながら、産業の活力を掘り起こし、それらに関連する多様な企業の集積を地域全体で図っていくことが方策の一つであると考えています。
     具体的には、産学官金連携によるスタートアップエコシステムの構築を加速させていくほか、三河港の機能強化、グリーン分野の企業立地の促進など、新たな時代の成長分野を生み出しながら企業の集積を図っていきます。

    【2回目質問】
     多様な職種の雇用を生み出す企業群の必要性ということについては、多様な人材が活躍できる時代のニーズに適応した魅力ある働く場が非常に重要という認識を示していただきました。ただ、人口減少を食い止めるために必要な一定規模以上の雇用ということについては、(1)と同様に明確な答弁はなかったと思います。
     具体的な方策としてあげていただいた3点については、第3次産業戦略プラン(案)にも記載されています。スタートアップエコシステムは戦略3「イノベーション戦略」に、三河港の機能強化とグリーン分野の企業立地の促進については戦略5「産業集積戦略」に記載されています。しかし、そこに示されている取組の目標値は、どれ程の雇用をもたらすのかは不明瞭なものとなっています。目標年度が2025年度つまり3年後ということであり、それほど大きな雇用をもたらすものは期待が難しいものと思われます。
     さきほど申し上げたように、第6次総合計画のまちづくり戦略の1「活力みなぎる『しごとづくり』」には「人を呼び込むためには、生活の基盤となる仕事が必要です。」という記載があります。しかし、人口減少を食い止めるために一定規模以上の雇用を生み出す企業群の必要性と構築の方策ということについて、お答えいただいた具体的な方策ということについては、第3次産業戦略プランだけでは不十分ではないかと思われます。
     そこで、産業戦略プランよりさらに長いスパンでの、人口減少をくい止めるために必要な雇用確保の具体策の策定をする必要性について、2回目として認識を伺います。

    【2回目答弁要旨】
     第6時総合計画の中で、雇用の安定と働き方の充実など、基本的な方向性についてはお示ししているところです。
     一方で産業を取り巻く社会経済情勢の変化は、先端技術の進歩などとともに、年々スピードが速くなってきていると認識しています。そのため、5年ごとに見直す産業戦略プランのもとでPDCAを回し、その時々にあった政策を展開していくことで、雇用の創出を図っていきたいと考えています。

    【3回目質問】
     産業戦略プランの改定の中で考えるとのことでした。そこで、現産業プランの進め方について更に伺います。
     2021年 10 月には、愛知県の STATION Aiと連携するパートナー拠点として東三河スタートアップ推進協議会が発足しているとのことです。三河港の機能強化ということについては、港湾管理者である愛知県への要望などの働きかけを行うことが主要な活動になると思われます。グリーン分野の企業立地促進ということについては、第3次産業戦略プランでは「プロジェクト5-2:企業誘致の推進」の中で、グリーン産業やスマート物流サービス分野に関連した企業などの誘致、東三河5市連携による企業誘致活動などの実施などが示されています。
     そこで3回目として、グリーン分野の企業立地促進ということについて、東三河5市連携による企業誘致活動の進め方、さらに湖西市にも働きかけること、そしてビジョンを共有し取り組むということについて、考えを伺います。

    【3回目答弁要旨】
     本市ではこれまでも、東三河5市で連携し、定期的な情報交換会や首都圏で開催される展示会への出展など、地域が一体となって企業誘致を推進してきました。
     また、湖西市とも、本市との県境地域に立地する企業を集めて、地域の共通課題の解決に向けた意見交換を続けています。
     今後につきましても、このような近隣市との連携を推進していく中でグリーン分野の企業立地も含め課題を共有し、本地域の産業基盤の強化に努めていきたいと考えています。

    【まとめ】
     東三河5市や湖西市と産業振興のビジョンを共有して取り組むことについても考えを伺いましたが、答弁ではビジョンについて全く触れられることはありませんでした。(1)では人口減少を食い止めるために必要な雇用についても、明確な目標がないことが明らかでした。
     市長は人口減少に大きな危機感を持っているはずです。それを克服するためには、ただ頑張るというのではなく、しっかり目標を定め、PDCAを回して確実に成果を上げるという方法をとるべきだと考えます。そういう意味で、現状の対応は不十分だと思います。

    DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進

    1. 行政DX推進により解決すべき課題とその達成レベルを明確化することの認識について
      【1回目質問】
       岸田総理は今年1月17日に行われた施政方針演説において、成長と分配の好循環による「新しい資本主義」により、資本主義による便益を最大化していくと言っています。そしてその成長戦略の第一の柱はデジタルを活用した地方の活性化であるとし、デジタル田園都市国家構想を強力に推進する姿勢を示しています。そのために、インフラ整備、規制・制度見直し、デジタルサービスの実装を、一体的に動かしていくとのことであります。
       本市においては、行財政改革プランの行政運営の四つの基本方針の三番目にデジタルトランスフォーメーションの推進を掲げています。そしてその施策として、ICTの利活用、行政手続のデジタル化の推進、官民データの利活用を掲げ、それぞれに施策の指標を示していますが、それはいわゆるアウトプット目標となっています。
       一方、デジタル庁ではデジタル庁の「Mission、Vision、Value」を定めていますが、そのValueの中で、Valueの四つ目に「成果への挑戦を続けます」をあげており、これはアウトカム目標を定めそれに挑戦し続けることの大切さの認識を示していると考えられます。今後、本市で行政DXを進めるにあたっては、アウトカム目標、つまり行政課題を明確にし、それをどの程度まで解決するのかの達成レベルを明確にすることが、行政DXの成果を確実に得るために必要と考えます。
       そこで「行政DX推進により解決すべき課題とその達成レベルを明確化することの認識について」伺います。

      【1回目答弁要旨】
       行政デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により解決すべき課題とその達成レベルを明確化することの認識についてです。
       人口減少・高齢化が進む中で、現下の社会経済活動を縮小させることなく、いかにして維持・発展させていくかは、地域社会の大きな課題です。これに対し、DXは、市民や事業者の生産性を高め、新たな価値の創造を促すなど、社会経済の成長に寄与するため、この大きな課題の解決策になり得るものと考えています。
       DXの推進は、導入技術や用途開発など経済活動の主体である民間の果たす役割が大きいと言えますが、社会全般でその便益を享受するには、公共サービスの提供者である行政が、率先して取り組む必要があると考えています。そこで、本市としては、市民に身近なサービスを中心に、オンライン化及び必要な業務改革を進めたいと考えるものです。
       このため、技術動向など情報収集に努め、システム導入において適切な技術の調達を図るとともに、申請書の取扱いや事務処理の手順など、既存の制度や手続きの見直しを進めるほか、誰もが等しくサービスを利用できるよう、デジタル格差の解消にも努めていきます。
       こうした取り組みを着実に進め、成果をあげていくには、DX推進の目指すところを定め、豊田議員が言われるように、その課題と達成レベルを明らかにする必要があると認識しています。そこで、今後のDX推進について、年内を目途に、中期的な目標及びその達成に向けた施策の方針、評価指標をとりまとめ、お示ししていきたいと考えています。

      【まとめ】
       DXの推進について、年内を目途に中期的な目標及びその達成に向けた施策の方針、評価指標を取りまとめるとの答弁でありました。豊橋市としての行政DX推進計画を策定する意思を固めていただいたものと理解いたします。大いに期待をしておりますので、充実した内容のものを策定していただきたいと思います。
       デジタル庁のウェブサイトには、行政サービスのオンライン化実施の3原則として、デジタルファースト。ワンスオンリー、これは1回何かを申請したら、そのデータをもう1回ほかのところでまた申請しないといけないということではなく、1回申請したらそれはもう何度でも使える、ほかの申請のときにはそれをわざわざ書く必要がない、そういうようなことですね、ワンスオンリー。それから、3番目にはコネクテッド・ワンストップ、これは民間との連携というような内容であります。これらを示しているほか、デジタル社会を形成するための10原則も示しています。これらを参考に、デジタルにより目指す行政の姿を明らかにし、現状とのギャップを埋めることを目標に据えるなど、行政改革を確実に進められるDXの推進計画策定を期待いたします。改善ではなくて改革、それを目指すべきだと考えます。
       この質問については、一旦ここまでとして、後ほど次の質問と合わせて質問させていただきます。

    2. 地域活動の活性化に向けた校区市民館を核とする地域DXの有効性の認識について
      【1回目質問】
       本年2月には市内各校区市民館にインターネット接続環境が整備され、パソコンなども支給されました。これは大変先進的であり、画期的なことだと考えます。地域DX推進の大きな力になることが期待できます。既に、WEB会議による自治会長の負担軽減、Wi-Fi環境のないこどもへの学習機会の提供、災害時避難所としての情報受発信などが行えるようになったものと理解しています。
       しかし、市内各地域自治会では加入者の減少やイベントへの参加者の減少などの課題があり、共助の大きな力となり得る地域活動の活性化を阻害しています。この解消に向け、ネットの力を利用し地域活動の活性化につなげることが重要ではないかと考えます。
       そこで「地域活動の活性化に向けた校区市民館を核とする地域DXの有効性の認識について」伺います。

      【1回目答弁要旨】
       地域活動の活性化に向けた校区市民館を核とする地域DXの有効性の認識についてです。
       孤独、孤立が社会問題化する状況において、共助は災害時はもとより、地域における見守りや支え合いなど、人々が顔の見える関係性の中で暮らすことができる安心感に繋がり、その必要性は増しています。
       共助の大きな力となり得る地域活動には女性や若者層も含め多様な人々に参加していただくことが重要ですが、特に自治会活動などは担い手不足により、主に特定の方々が行っているのが現状です。
       このような現状を解消し、地域コミュニティの活性化を図るためには、住民に地域の情報を迅速に伝えるとともに、だれもがまちづくりに参加しやすい環境を整えることが必要です。
       情報発信については、行事のほか文化サークルやスポーツ活動などの情報を電子回覧等により発信することで地域活動に参加するきっかけづくりに繋がると考えています。また、ICT環境を整備することにより、リモート会議など現役世代でも時間や場所に制限されることなく地域活動に参加しやすい環境を提供できます。
       このようにデジタル化を推進することが地域活動を活性化する上で有効な手段と考え、地域コミュニティ活動の拠点施設である校区市民館を活用するものです。

      【2回目質問】
       答弁では、地域の共助の力となる地域コミュニティを活性化するために、校区市民館を核として地域内情報交流のデジタル化を進めることは有効であるという認識を示していただきました。
       その方法としては、電子回覧であるとかリモート会議などが想定されているようでありました。校区市民館がネットに接続されたということは、使いようによっては地域の新聞やテレビのような役割を果たす可能性もあります。例えば、芸能発表会ですとか防災講話の中継などのほかにも、地域イベントやお得情報の告知など掲示板的役割も考えられます。
       ただし、これらを進めるにはある程度の専門知識を必要とすると思われます。ある程度の専門知識を持ち、ボランティアで手伝ってくれる人が必要であります。しかし、そういう方々が市内に満遍なく住まわれているとは限らないわけであります。また、その技量の判断を自治会で行うということも困難と思われます。
       そこで2回目として、地域内デジタル情報交流の推進支援に向け、市がボランティア人材を必要とする自治会と地域に貢献したいというある程度のデジタル専門知識を持つ人を取り持つことにより、自治会活動の活性化支援を行うことについて、認識をお伺いいたします。

      【2回目答弁要旨】
       地域活動のデジタル化を進める上での課題は、自治会役員など地域活動を行っている方々にデジタル化によって何ができるか理解していただくことと、機械の操作等に不慣れな方がいらっしゃるということです。
       デジタル化による地域活動については、既にLINEによる回覧などの方法により実践している自治会もありますので、そのような先行事例を紹介し、具体的な活動内容やその効果を理解していただくとともに、それぞれの地域が求めているニーズを把握することが必要であると考えています。
       また、機器の操作等に不慣れな方に対しましては、スマートフォンの基本操作をはじめ、利用ニーズの高いLINEやZoomなどを実際に体験していただくことが重要です。これらの操作につきましては、特別に専門的な知識は不要でございますので、学生や地域に貢献したいボランティアにより操作研修会を開催するなど、まずは地域でデジタル活用を行う人材を掘り起こし、その方々を中心として活動を広めていくことが、自治会活動の活性化につながるものと考えています。

      【3回目質問】
       市が、自治会とある程度のデジタル専門知識を持つ人を取り持つことにより、ネットを活用した自治会活動の活性化支援を行うことについて伺いましたところ、想定しているネット活用ツールとしてはLINEやZoomであり、地域貢献したいボランティアの必要性は認めたものの、その掘り起こしに市がどのように関与するかということは明示していただくことはできませんでした。
       地域でのネット活用が進めば、行政DXの推進もしやすくなることが考えられます。ちなみにDX推進に先進的に取り組んでいる前橋市のDX推進計画には、地域社会のDX推進、デジタルディバイドの解消、デジタルインフラの整備の項目が含まれています。大変参考になる事例だと考えます。
       地域活動の活性化に向けた校区市民館を核とする地域DXの推進についても、(1)でお答えいただいたDX推進計画の中に取り込んで考えていただくことで、地域ネットワークのより有効な活用ができるのではないでしょうか。(1)と合わせる形になりますが、このことに関する認識をお伺いいたします。

      【3回目答弁要旨】
       校区市民館は、Wi-Fi環境を整備したことにより、地域コミュニティのICT拠点としての機能を持つことになります。これを契機に地域コミュニティの持つ課題への対応や自治会活動の活性化を促すことができると考えますので、今後、先ほど市長が答弁しました行政DXの方針等を取りまとめる中で、地域におけるDX促進の方針についても検討してまいりたいと考えます。

      【まとめ】
       行政DXの方針等をまとめる際には、地域におけるDX促進の方針についても検討していただけるということでありました。
       今回の質問の中で、DX推進について、市が行政DXの推進について推進計画をつくっていただけること、そしてさらにはその中に地域DXの推進ということについても含んで考えていただけるということで、このことは大変重要な御答弁をいただいたと考えています。ぜひしっかりと取り組んでいただくことを期待したいと思います。
       今、人口減少に加えて、財政問題も持続可能性を脅かす大きな要因の一つです。従来から言われているように自助、共助、公助、この順番を大事にしていくという補完性原理を守っていくことが大変重要であると思います。自助でできないものをいきなり全て公助で賄っていくのは困難なことであります。共助の存在ということが、本当にこのまちの持続可能性を守っていく中で大変重要なことであろうと考えます。その意味で、共助の大きな柱であります地域自治会活動の担い手確保にDXをしっかり活用することが大変に重要なことであります。推進に期待します。


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