2008年2月15日(金) 環境経済委員会
☆三河湾の水質について

【質疑要旨(豊田)】

  1. 三河港域におけるCOD値がここ10年程高いレベルで横ばいになっていることに関連して伺う。
     三河湾は閉鎖性水域であるが故に豊かな漁場であったが、後背地の人口が増加し様々な人間活動が活発になるとともに富栄養化が進行した。富栄養化の状態を示す指標としてCODがある。これまで、国、県、市がそれぞれ改善のための事業を行なってきており、例えばシーブルー事業(覆砂によるヘドロの封じ込め)や下水道の普及などそれぞれが成果をあげていると言っている。しかし結果として、海のCOD値は約10年間改善されていない。対策すべき重要な点への着目が漏れている可能性もあるのではないか? 同じ方法を続けているばかりでなく、新しい改善方法あるいは新しい改善のための仕組みや組織など考える必要があるのではないか? 新たな対策としてどのようなことを考えているかを伺う。

【答弁要旨(環境保全課長)】

  1. 三河湾及びその流域については、これまで取り組んでいる陸域での下水道の整備など健全な水循環の再生に向けた取り組みを進めている。
     また、平成18年3月に国土交通省が中心となり、伊勢湾再生推進会議の中の三河湾流域圏会議において、現在、仕組みの構築や取り組みについて検討を行なっている。また、県においても水循環再生地域協議会を設け東三河など地域ごとによる取り組みを検討中。
     新たな取り組みの一例として、実験的にダム砂を利用した干潟・浅場の造成、貧酸素水が発生しやすい深堀跡の埋め戻しなどが進められ定期的なモニタリングも実施されている。

【まとめ(豊田)】

  • 新しい取り組みなどについて聞かせていただいた。今後成果をあげていくためには、官民が総力をあげて取り組むことが必要なのではないか? これまで市民団体のイベントを行政が支援するということも行なわれてきた。しかし、市民団体は生物を観察しデータを残すということも行なっている。生物は水の浄化能力を持つほか、環境の状態を示す指標にもなる。これらのデータを活用することも大切。愛知県には水産試験場があり、高度な研究成果を蓄積している。この情報ももっと有効活用すべき。関係する官民が一つのテーブルについて、どこが不足しているのかを明らかにし、対策をしていく必要がある。豊橋市がイニシアティブをとって、このような組織を作っていくことを期待する。

以上


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